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イギリス国家統計局(ONS)の報告によると、45歳を超えた女性による多胎出産件数が23%増加した。IVF治療を利用する高齢女性が増えたことが一因だろうとTelegraph紙は述べている。

45歳を超えた女性による全出産件数のうち、多胎出産は9.9%から11.6%に増加した。他の全ての年齢集団で、多胎出産は減少している。多胎出産率が2番目に高かった年齢層と比べて、45歳を超えた女性の多胎出産率は4倍近かった。全体の多胎出産率は0.2%減少した。

IVF治療の普及は多胎出産率に大きな影響を与えてきた。これまでに最も高い増加率が記録されたのは、多胎出産率が22%上昇した1990年から1995年である。これはIVF治療の普及と時を同じくする。
IVFによる多胎妊娠は、母子のリスクを増大させることが知られている。こうしたIVF治療と多胎出産の関連にはHFEA (Human Fertilisation and Embryology Authority)も懸念を示しており、多胎出産を徐々に減らす対策を行なってきた。

しかし、2013年10月に高等法院が、クリニックに対しライセンス発行の条件として多胎妊娠の上限を課すHFEAの政策を不法とした。この判決により、多胎妊娠率の上限に関する項目は、クリニックのライセンス発行条件から削除されることとなった。

英国国立臨床研究所(NICE)もまた、移植胚の個数に関するガイドラインを更新し、多胎出産件数を減らす努力をしている。ガイドラインは、患者の年齢、得られた胚の質などを考慮しつつ、なるべく移植胚を1個にするよう推奨する。40-42歳の女性は質の良い胚盤胞が得られた場合は1個を移植し、それ以外の場合は2個の移植を「検討」するよう求めている。NHS(国民健康保険)は、IVFサービス提供に関しては42歳までが望ましいとしているが、42歳を超えた女性でも受け入れる私立クリニックは存在する。

Sharp rise in multiple births for older mothers
By Ari Haque
[Bio News, 25 November 2013]

HFEA loses legal battle on enforcement of multiple birth quotas
[Bio News, 15 November 2013]
by technology0405 | 2014-03-03 12:59 | Countries | Comments(0)

HFEA新規則が施行

イギリスで、代理出産に関するHFEAの新規則が、2013年10月から施行される。

・代理母が婚姻関係あるいはシビルパートナーシップを結んでいる場合
代理母とその夫(もしくはシビルパートナー)が子供の法的な親とみなされる。代理母の配偶者が(別居中などのケースで)事実問題として契約に同意していないケースもまれに考えられる。しかし、ほとんどの場合、代理母の配偶者が同意書を撤回して法的な親になることを拒否することはできないものとする。

・代理母が結婚していない場合
代理母が法的にシングルの場合(あるいは配偶者が心から同意していない場合)、クリニックは治療を開始する前に、子供の出生届に代理母の他に誰の名前を記載するかについて、以下の3つの選択肢から患者に選ばせる。
1) 何もしない場合――自動的に依頼男性(生物学上の父親)が法的な父親としてみなされ、出生届には代理母と依頼男性の名が記載される。この場合、特別な同意書などは必要ない。
2) 依頼女性をもう一人の親に指名する場合――代理母と依頼女性が、治療開始前に「parenthood election forms for surrogacy (Forms SWP and SPP)」にサインする。この場合、出生証明書には代理母と依頼女性の名前が親として記載される。
3) 遺伝的につながりのない依頼男性を父親に指名する場合(ゲイカップル、精子提供のケースなど)――代理母と、指名された依頼男性が、治療開始前に「parenthood election forms (SWP and SPP)」にサインする。出生証明書には、代理母と、指名された遺伝的つながりのない依頼男性の名前が記載される。

依頼親は子供が生まれた後さらに裁判所にparental orderを請求し、代理母の法的責任を消失させ依頼親の共同親権を確保する必要がある。そうすることで、最終的に子供は依頼親の子供として認められる。

New surrogacy legislation in the UK came into force this week
[2013年10月3日 PrideAngel]

The HFEA gets into gear on surrogacy
[BioNews 07 May 2013]


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by technology0405 | 2013-10-15 17:01 | Countries | Comments(0)

HFEAの立場から

Cross-border reproductive care: quality and safety challenges for the regulator
by Trish Davies HFEA
(Fertil Steril 2010;94:e20–e22.)

不妊治療目的でUKから海外へ渡航する患者が増えている。海外の医療機関がUKで患者獲得のためのセミナーを開いたり、HFEAに認可されたクリニックが海外支部、あるいはコネクションをキプロスやオーストリア、ウクライナ、ドバイなどに持つケースもある。HFEAの役割は次のようなものである。
・体外受精、配偶子提供、配偶子と胚の保存、ヒト胚の研究に関し、認可と規制を行う
・患者、政府、医療従事者、国民に対し、HFEAが規制している内容についての情報を提供する
・患者やドナー、治療で生まれた子供の登録を行う

ドナーの匿名性
2005年4月1日より、UKでは配偶子、胚提供者はすべて非匿名化された。これによって、将来子供の遺伝的情報を辿ることができるようになった。経費以外に、提供による利益をドナーが受け取ることは禁止。

代理出産
HFEAは代理出産契約の監視、承認、規制に関する権限を一切有しない。UKの代理出産はSurrogacy Arrangements Act of 1985に沿って行われている。この法律の下では、代理出産契約は違法ではないものの、法的強制力のある契約とはされておらず、代理母に子供の引き渡しを強制することは出来ない。商業的代理出産は禁止。
代理母に依頼男性の精子を注入するタイプの代理出産は、多くが規制外で行われている。しかし、体外受精で得た胚を代理母に移植するタイプの代理出産はHFEAの認可を受けた施設でしか行うことができない。つまりHFEAは、体外受精など医療行為そのものを規制する権限を持つが、その契約に関して介入する権限を持たないのである。
HFEAの認可を受けたクリニックで代理出産によって生まれた子供はUKの法律によって保護される一方、海外の代理出産で生まれた子供の地位は全く保障されていない。さらに、代理出産いかんに関わらず、海外の配偶子提供を受けた子供もHFEAの認可を受けていないとみなされる。従って将来そうした子供は、自分の遺伝的情報を知る権利を行使できない。

移植胚の数
移植胚の数に関しては、HFEAは以前は2個だったが現在は「一回に1個」という立場をとっている。現在多胎出産は24%だが、これを3-4年で10%にまで減らす方針。

PGDと性選択
伴性遺伝病の診断のためのPGDは、HFEAがPGD認可を出したクリニックで受けることができ、遺伝病の減少に貢献している。医学的理由による性選択はOKだが、社会的理由の性選択は禁止。


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by technology0405 | 2011-04-22 16:40 | Materials | Comments(0)
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