人気ブログランキング |

キャリア優先で晩婚化進む台湾、卵子の凍結保存広まる
2013年 08月 27日 ロイターの記事より引用

女性の社会進出に伴い晩婚化が進む台湾では、卵子の凍結保存を選択する女性が増えている。1カ月に100本以上の問い合わせ電話があるクリニックもある。
台湾では景気の減速を受け、雇用の確保が優先されるようになった。その影響もあり、1980年代に24歳だった平均初婚年齢は、今では30歳に上昇している。
「私の卵巣が劣化する時期は分からないが、結婚はおそらく遅くなると思う。でも母親にはなりたい」。シスコシステムズの現地法人でマネジャーの役職を持つLinn Kuoさん(34)は、3年前に卵子の凍結保存を決めた。
卵子の凍結保存を行っている新竹市のクリニックのディレクターLai Hsing-hua氏は、若い時期に卵子を冷凍保存すれば他人の卵子を使わずに済むと指摘。患者の多くが結婚後にドナーを探し求めていたことから凍結保存の必要性を感じたと話した。
Lai氏によると、技術の進歩により胚の生存率も高くなっている。卵子の凍結保存の費用は約8万台湾ドル(約26万円)だという。

More Taiwanese women having their eggs frozen
[Sorlar News, August 22, 2013]
by technology0405 | 2013-12-24 14:16 | Countries | Comments(0)

1994年の行政院衛生署省令「人工生殖補助技術管理規則(人工協助生殖技術管理弁法)」
(1994年制定、1997年、1999年に改正。2007年9月10日「人工生殖法」制定に伴い廃止された。)
・生殖補助医療を利用できるのは、正式な婚姻関係にある夫婦のみ
・精子・卵子提供は、匿名の無償提供とする
・一人のドナーが提供できるのは一回のみ
・精子・卵子の保管期限は10年までとし、ドナーの死亡時は破棄
・胚提供は禁止
・代理出産は禁止
・死後生殖は禁止


現行版 「人工生殖資料通報及び管理弁法(人工生殖資料通報及管理辦法)」(2007年)
2007年8月8日公布 No.0960400731

1条 本規則は人工生殖法27条2項に準じるものとする。

2条 生殖補助医療の実施医療施設(以下「施設」という)は所轄官庁に以下の情報を通知する。
1. 配偶子ドナーの健康診査と評価
2. 提供配偶子を使った治療の結果
3. 提供配偶子/提供配偶子由来の胚に関する情報(提供未了、返却、破棄、委譲など)
4. すべての排卵刺激サイクルに関する情報(排卵誘発剤の使用・不使用に関わらず)
5. 生殖補助医療の事例データ
6. レシピエント夫婦の配偶子・胚の破棄に関する情報

3条 施設は配偶子提供が実施される前に「配偶子提供申請書」(添付用紙1)を記入・提出し、所轄官庁に適用の不可を問い合わせる。

4条 所轄官庁は前条で述べられた申請書を受け取った後、生殖補助医療データベースにドナー情報を記録する。ドナー情報が人工生殖法8条1項(4)に従っていれば、管理データとして、データベースに追加される。
所轄官庁が申請書を処理する段階で、問題のドナーがすでに他施設のリストに記載されていることを発見した場合は、申請施設に対し、当該ドナーからの提供を受けないこと、また当該ドナーからすでに得た配偶子は全て破棄するよう、書面で通知する。

5条 精子ドナーの適格性が認められれば、施設は提供者の精子を数回にわたって採取してよい。施設はドナーの健康状態が提供に適しているか確認する。また、同一ドナーの精子を2組以上のレシピエント夫婦に同時に提供してはならない。

6条 4条に従い管理データとして追加されたドナー情報は、以下の条件のいずれかを満たさない限り、管理下から外されることはない。
1. 実際にはドナーが提供に必要な手順を終えておらず、その報告を所轄官庁が受けた場合。
2. 提供配偶子/提供配偶子由来の胚が完全に破棄されており、その報告を所轄官庁が受けた場合。
3. 提供配偶子/提供配偶子由来の胚が、利用されたが生児出産に至らず、また余剰の保存もないという報告を所轄官庁が受けた場合。

7条 施設は、人工生殖法7条1項に従いドナーの健康診査と評価を終了した日から14日以内に、「配偶子提供者の健康診査と評価に関する通知書」(添付用紙2)を記入・提出する。

8条 提供配偶子/提供配偶子由来の胚を利用した治療を行なう場合、施設は治療日から12日以内に「提供配偶子を用いた治療結果に関する通知書」(添付用紙3)の1枚目を記入・提出する。また出産予定日から2カ月以内に、同通知書の2枚目を記入・提出する。

9条 以下の条件のいずれかに当てはまる場合、施設は、条件が満たされた日から2ヶ月以内に、「提供配偶子/提供配偶子由来の胚の情報(提供未了、返却、破棄、委譲)に関する通知書」(添付用紙4)を記入・提出する。
1. 4条1項に従いデータベースに追加されたドナーが、提供を完了しなかった場合。
2. 人工生殖法19条に従い、施設が提供配偶子をドナーに返却した場合。
3. 人工生殖法21条1-4項に従い、施設が提供配偶子/提供配偶子由来の胚を破棄した場合。
人工生殖法20条及び21条4項に従い提供配偶子/提供配偶子由来の胚を他施設へ委譲する場合、委譲施設は、添付書類1-3の写し、ドナー/レシピエント夫婦の同意書、所轄官庁の承認書を、保存用として引受先の施設に提供し、引受先の施設は添付書類4に確認のサインをする。
委譲施設は、委譲が終了してから2カ月以内に添付書類4を提出し、所轄官庁に通知する。

10条 施設は「排卵誘発剤を用いた刺激サイクルの症例記録表」(添付書類5)を週ごとに記入・提出する。
施設は、添付書類6に列挙された項目に従ってレシピエント夫婦の健康診査と評価を実施する。結果は添付書類5に記録する。

11条 施設は「生殖補助医療の症例記録表」(添付書類7)を3ヶ月ごとに公開する。

12条 施設は「レシピエント夫婦の配偶子/胚の破棄に関する通知書」(添付書類8)を1年ごとに提出する。

13条 所轄官庁は必要な場合いつでも施設の生殖補助医療に関するデータを調べることができる。

14条 所轄官庁は、以上の規則及び人工生殖法27条1項を実行するにあたり、下属機関である国民健康局あるいは関連グループにその権限を与える。

15条 本規則は施行日からその効力を生じるものとする。

Copyright(C) 2011 SGRH. All Rights Reserved.
by technology0405 | 2013-12-20 16:44 | Countries | Comments(0)

台湾倫理指針1986

人工生殖技術倫理指導綱領

制定1986年7月8日No.597301
改訂1989年10月20日No.824277

I. 序文
(省略)

II. 指針原則
原則1 生殖補助医療技術は、他に選択の余地がない状況に限って実施される、必要な医療行為である:
1. 生殖補助医療技術の実施は、以下のカップルに限定される:
i. 不治の不妊に苦しんでいる。
ii. カップルのどちらかが、異常児が生まれる可能性のある遺伝病に罹患している。
iii. iiに当てはまるカップルは、夫婦どちらかの配偶子を使うこと、夫婦の精子と卵子を同時に使わないこと、妻は自分の子宮で胎児を育てることが条件である。
2. 生殖補助医療技術は、婦人科学、産科学、生殖医療、内分泌学、遺伝学に関する知識と能力を備えた有資格医師によって実施される。配偶者間人工授精(AIH)以外の生殖技術は、資格を持つ医療者と十分な設備を有する病院でのみ実施される。
3. ART治療に関わるカップルと子供の権利を保証するため、ドナーの選別、精子・卵子の採取および保存は、厳重な機密管理下で実施する。
4. 精子・卵子ドナーは、複数の場所で寄付してはならない。精子、卵子、胚の保管期限は10年までとする。ドナーの死亡時には、そのドナーの精子・卵子を破棄する。

原則 2 生殖補助医療技術の実施が商業的であってはならない。生殖補助医療技術は慈善的性質から成る医療事業である。精子や卵子、胚を、決して取引の対象にしてはならない。

原則 3 生殖補助医療技術は、自発的、平和的な話し合いの上実施する。
1. 精子・卵子ドナーは行動能力を有していなければならない。また配偶者がいる場合は、配偶者の同意が必要である。
2. 生殖補助医療を受けるカップルは、治療前にまず書面契約を成立させ、同意書を作成する。

原則4 生殖補助医療技術は自然の生得行動の模倣であり、自然に逆らう行為である。
1. 提供精子・提供卵子の保管に関わる機関が、その所有権と利用権を保持する。
2. 生殖補助医療技術利用に関する治療記録は包括的に保護され、情報は全て秘密扱いとする。
3. 生殖補助医療技術は自然に逆らう医療である。従って、この技術を提供する医師は、治療に関わるカップルと子供に対して医療的責任を負う。
4. 生殖技術に関する協議および審査機関の設立が必要である。
5. 以下の生殖補助医療技術行為を禁止する:
i. 利益を得る目的での仲介や供給
ii. 優生思想を動機とする人々の利用は不可。ただし先天性の遺伝病が出産に影響している人々は除く。
iii. 生殖補助医療を利用した代理出産
iv. 14日を超えた胚を取り扱うこと
v. 研究目的で採取した精子、卵子、胚の使用
vi. ドナーとレシピエントは民法938条上の関係にある

Copyright(C) 2011 SGRH. All Rights Reserved.
by technology0405 | 2013-12-18 12:19 | Countries | Comments(0)

台湾で公開討論会

代理出産条項を人工生殖法に入れ「妊娠できない夫婦に希望を」と主張している江議員が2013年7月9日に「『人工生殖法』還能為不孕夫妻做什麼?」と題した公開討論会を主宰し、熱い議論が繰り広げられた。衛生署は2005年に代孕生殖法の起草を発表したが、激しい論争にあい、代理出産の合法化は賛同を得られなかった。

中国国民党の立法委員Chiang Hui-chen (江惠貞)は、代理出産法案を通すことの難しさを考えると、現行の人工生殖法を改正する方が、目的達成のための近道になるだろうと述べた。

國民健康局の副局長Kung Hsien-lan (孔憲蘭)は、条件付きで代理出産を容認するという衛生署の立場を確認し、「代理出産は生殖補助医療に含まれる」との見方から、現行法の改正で足りるという考えを表明した。

しかし、7月9日の議論は、そもそも代理出産を認めるべきかどうか、という点に焦点が当てられた。「代理出産を認めるという前提の下で議論を進めることはできない」と婦女新知基金會(Awakening Foundation)の開発課長Lin Shiou-yi (林秀怡)は言う。

和信治癌中心醫院(Koo Foundation Sun Yat-sen Cancer Center)の薬局長Chen Gau-tzu (陳昭姿)は、昔からの代理出産賛成派である。Chen氏は、多くの西欧先進諸国が数年前から代理出産を合法化していると言い、「代理出産に反対する人々は、“女性の手段化” といった使い古されたスローガンやイデオロギーで議論を中断するべきでない」と主張した。

国立交通大学大学院テクノロジー関連法研究科の助教Carol Lin (林志潔)も、代理出産反対派はやみくもに技術進歩に抵抗するのでなく、実質的な代替案を出す必要があると言う。「我々は、法の適用など実質的な事柄に焦点を当てなくてはならない。誰にでも認めるのか、結婚した夫婦に限定するのか、代理出産児をどのように法的に依頼親の子供とするのか、代理出産エージェンシーの資格はどうするか、代理母への報酬を認めるのか、など問題は多い。」

法と生殖医療政策を専門とする国立陽明大学の准教授Rei Wenmay (雷文玫)は、代理出産が、Chiang議員たちが示唆するような少子化問題の解決策としてみなされるべきではないと警告した。「少子化対策に必要なのは、保育施設の改善と、家庭中心の政策である。」議論の目的は、子供のできない夫婦をいかに助けるか、彼らの生殖権をいかに守るかであると同時に、「代理出産には第三者である代理母が関わるので、代理母の権利も同様に保証されるべきだ。」と主張。「代理母の権利は、現行のような契約書の中ではなく、成文法の中に明記されるべきだ」と言い、代理出産の実施には、専門家との相談や媒介機関の設置が欠かせないとも付け加えた。

代理出産合法化に断固反対する台湾女人連線の会長Huang Sue-ying (黃淑英)は、合法化の提案を、「一部の人間のニーズに応えるために他人のリスクや権利を軽視している」と一蹴した。「衛生署の法案は代理母のことを‘carrier’と呼ぶなど、代理母を道具扱い。母親に対する差別である。」と批判した。

立委推動代孕法制化 婦團有異見
[自由時報、2013-7-10]

Forum discusses surrogacy draft act
By Alison Hsiao
[Taipei Times, Jul 10, 2013]

代孕納人工生殖法 國健局研議
王靖怡
[CNA中央通訊社、2013年7月9日]
行政院衛生署國民健康局副局長 孔憲蘭
中國國民黨籍立法委員 江惠貞
和信治癌中心醫院藥學進階教育中心主任 陳昭姿
交通大學科技法律研究所副教授 林志潔
中華民國兒童福利聯盟文教基金會社工處長 白麗芳

Taiwan couples seek surrogacy abroad to escape ban
By Agence France-Presse
[msn.NEWS 17 Jul 2013]
インドやタイなど、海外代理出産を選ぶ台湾人が増加


Copyright(C) 2010 SGRH. All Rights Reserved.
by technology0405 | 2013-07-12 13:40 | Countries | Comments(0)

d0170396_1234503.jpg


台湾では、1985年に体外受精が初成功し、現在、73施設で年間一万5千サイクルほどの体外受精が実施されている。1997年に人工生殖法が施行され、ARTの施行や配偶子提供の管理方式が決定された。卵子提供は現在300サイクルほどを占め、経年で見ると、漸増している。晩婚化がすすむ台湾において、卵子提供の需要は少なくないと思われるが、実際には卵子提供の割合は全サイクルの2-3%程度であり、ほぼ一定に保たれている。卵子提供が少ない理由として、台湾の医師たちは、人工生殖法が患者のニーズや医療の現場に即していないことを挙げる。代理出産については、人工生殖法のなかに盛り込まれておらず、行政命令により禁止されている。代理出産は、長年合法化の方向性で議論が進められているが、女性団体を始め反対勢力も根強く、法制化の目処はついていない。
 人工生殖法には、配偶子提供は匿名で行われることが定められている。また、卵子・精子の売買は禁止されている。とはいえ見ず知らずの女性に対し、無償で自らの卵子を提供する女性を探すことは難しい。このため、栄養費という名目で卵子ドナーに対する補償が認められている。これは、卵子の売買という批判を避けつつも、ドナーの調達を可能にするために考案された。卵子ドナーには、栄養費、交通費、機会費用などの、損失補填として、9万9千元(約30万円)までの費用を支払うことが、人工生殖法で認められている(※精子ドナーには8千元、約2万5千円が支払われる)。台湾では、卵子ドナーとなるのは、主に女子大学生である。「夏休みや冬休みを利用して提供を希望する学生が多い」(医師)という。有名大学が集中する新竹市を中心に、卵子提供を仲介するバンクが複数存在し、仲介手数料込みで、25-30万元(約75-90万円)で卵子提供プログラムが提供されている。インタビューに応じたある卵子ドナーは、「海外に行くための費用が欲しくて卵子ドナーを志願した。卵子提供のサイクルを始めてからお金の工面ができたことと、思ったより注射がつらかったので途中で辞めようかと思ったが、いったん始めたことなので最後まで責任を持ってやることにした。最終的に卵子は22個採取した」という。体外受精として、自然周期を利用したmild stimulationも導入されているが、採取された卵子の数によって支払い金額が異なる場合もあるため、この刺激法がドナーに適用されることは少ない。この「9万9千元」は、「大学生など若い女性にとって魅力的な金額であり、一方で40歳くらいのレシピエントにとっては大した金額ではない」(医師)と、双方にとってのメリットが示唆される。これは、匿名で卵子ドナーを確保するための苦肉の策であるとはいえ、実質的には、金銭目的での提供が行われており、卵子の売買に近い現象が生じている。しかし、台湾の医師の多くはプラクティカルな考えを重視しており、生殖細胞の調達・配分に関し、米国のような自由主義方式を支持する医師が多い。生殖医療に携わる医師の先進的な考え方に比べれば、現在の配偶子提供に関する台湾政府の規制状況は、抑制的であるといえる。
 匿名性が導入された背景には、家族関係が複雑化し、財産権や遺産相続に関わる法的トラブルが生じる事への懸念が存在した。人工生殖法の施行前には行われていた姉妹や親戚などからの提供ができなくなったことも、卵子提供が少なく抑えられている理由である。実際には姉妹や親戚などからの提供には、現在でもニーズがある(医師)という。また、伝統的に血縁が重視され、近親婚が忌避される文化的背景により、レシピエントは、卵子ドナーと配偶者(夫)が4親等以内でないことを証明するため、夫側の血縁に繋がる4親等内の家系図を全て埋めることが求められる(※精子提供の場合は妻の血縁に繋がる4親等以内の系譜の調査が必要)。卵子ドナーが匿名であるがために、レシピエントにこのような負担が生じている。しかし、卵子の受領に際して、膨大な家系図を埋めたとしても、近親婚の脅威を完全に防ぐことは難しい。配偶子提供によって産まれた子どもの情報の管理は衛生省が行っているものの、親から子へと、子の出自に関わる真実が伝わることは滅多にないと考えられる。したがって、子の結婚に際し、近親婚でないことを確認するための申請書類手続きは、制度としては整備されているものの、実際には利用されるケースは滅多にないであろうと推測される。また、病院や医師にとっても、配偶子提供は、煩瑣な書類手続きが必要であるため、実際のニーズよりも実施数は少なく抑えられているという(医師)。また、総合病院では、ドナーへの支払いシステムが確立されていないことも加わり、ドナーに関わる業務は、一定の仲介手数料を取る仲介業者に委託することが一般的となっている。
 配偶子ドナーは匿名であるため、レシピエントが知ることはできるのは、ドナーの身長、血液型、髪の色など限られた情報のみで写真の閲覧は不可となっている。ドナーは医師が選び、レシピエントが自分でドナーを選ぶことはできない。全ての書類をそろえ、約1ヶ月ほどで衛生省の審査を終了すれば、卵子提供が許可される。一人のドナーからの子の出生は1回までと決められている。子どもが産まれたらそれ以降は提供できなくなる。このため、一人のドナーが金銭目的で何度も提供することは避けられている。台湾では、外国人でも卵子提供を受けることが可能である。外国人が利用したケースはこれまで稀であり、現在のところ台湾への卵子提供ツーリズムはほとんど確認されなかった。しかし、合法的に行われているため、一見、海外からのクライアントが増えても不思議ではない条件が備わっているが、ドナーの選択が自由にできないためか、国内の患者数の需要を満たすだけに留まっている。人工生殖法では、卵子ドナーは20歳から40歳までと定められているが、レシピエントには年齢制限が課されていない。このため、50歳や60歳を超えた高齢患者への提供も行われている。医師への聞き取りによれば、そうした高齢婦人への卵子提供のケースは、遺産相続問題への対処や、成人した子どもの不慮の死などを理由とするものであった。これらは、家族制度上の要請によるものである。一方、未受精卵の凍結保存なども、一部の女性有名人が利用していることが台湾内で報道されており、自らの人生設計のために主体的に技術を利用する富裕層の女性も出現している。

d0170396_10373655.jpg
d0170396_10375718.jpg
d0170396_10381838.jpg

by technology0405 | 2013-07-10 12:36 | field work | Comments(0)

西欧諸国でIVF市場が円熟期を迎えた今、民間企業は先を争って、成長するアジア市場に進出しようとしている。

人口成長の停滞を打破したい韓国やシンガポールをはじめとするアジア各国の政府は、IVFの助成金を気前よく出す傾向にある。
2013年1月、出生率1.29のシンガポールは、IVFの助成を75%にまで引き上げた。
出生率1.15の韓国は、2006年から2010年で、不妊治療助成事業に180億USドルを投入した。
体外受精児の割合が1998年から2010年で0.9%から2.5%に跳ね上がった台湾でも、2010年以降、IVF助成金の導入が検討されている。

この助成金を追い風にしようと、不妊治療病院を経営する世界中の企業がアジア進出を計画している。オーストラリアのVirtus Health Ltdは、今最もアジア進出に意欲を見せている会社である。
アジアの少子化が、不妊治療に携わる海外企業の進出を招いている。

Asia's low fertility trap opens opportunities in IVF market
By Jane Wardell and Jackie Range
[REUTERS, Jun 13, 2013]

Asia's low fertility trap opens opportunities in IVF market
by Reuters
[ FZ.com, Jun 13, 2013]
出生率比較

Read more: http://www.fz.com/content/asias-low-fertility-trap-opens-opportunities-ivf-market#ixzz2h5V1YXHd

IVF grows in Asia with government subsidies
Xavier Symons
[Bio Edge, 23 Jun 2013 ]

Taiwan Weighs Subsidized IVF to Boost Birth Rate
[Want China Times, 2010-10-03 ]

Taiwan Gov't mulls subsidizing IVF to boost birth rate
[Oct 04, 2010, The China Post]

Higher subsidies for fertility treatments
By Tham Yuen-c
[Jan 24, 2013 The Straits Times]

Copyright(C) 2010 SGRH. All Rights Reserved.
by technology0405 | 2013-07-10 12:04 | Countries | Comments(0)

2013年7月4日、新竹県にある東元綜合醫院(Ton-Yen General Hospital / TYGH)は、アメリカを本拠とする世界最大の卵子バンクMy Egg Bank(MEB)と提携することを発表した。

竹北市(新竹県の県轄市)にある県庁舎で、双方は、IVFの技術提携に関する基本合意書にサインした。TYGHの会長Huang Tsung-hsanは、「MEBとの提携によって、多くの不妊女性の悩みが解決されるだろう。また、子供を持ちたいと願う若いガン患者の女性も助けることができる。」と言った。

MEBの科学ディレクターJeremy Changは「我々はアジアに支店を置いて、最新の体外凍結技術を共有したいと考えている。新竹県はバイオテクノロジー発展にはうってつけの場所だ。エレクトロニクス産業の基地が密集し、インフラが整い、台湾桃園国際空港に近い。」と提携を喜んだ。

Chang氏には、カリフォルニアのスタンフォード大学Fertility and Reproductive Medicine CenterのJack Y. J Huang教授が同行していた。
Huang教授は次のように語った。「TYGHはすでにスタンフォード大学の最新の不妊治療技術を取り入れ、新竹県を国際水準に引き上げ、体外受精の成功率を上げている。今回のMEBとの提携は、不妊カップルにとってさらに素晴らしいニュースとなった。」

MEBはジョージア州アトランタを拠点とし、アメリカやカナダで不妊治療を行う50以上の病院と提携する。高い卵子凍結技術を誇り、2000以上の凍結治療から年間1000人以上の子供が生まれている。

Taiwan hospital boosts fertility treatment service
[Taiwan Today, 07/05/2013]

Copyright(C) 2010 SGRH. All Rights Reserved.
by technology0405 | 2013-07-10 10:21 | Countries | Comments(0)

1997年当時の台湾の議論

台湾の代理出産合法化の議論は、1997年に衛生署大臣が代理出産合法化について発言したのが発端とされる。当時衛生署の大臣だったChan Chi-shean(詹启贤)は、1997年9月12日の議会で生殖補助医療に関するWong Chin-chu議員の質問に答える形で、代理出産合法化への支持を表明した。

代理出産の禁止をなくすというこの提案は、Chan大臣が就任して最初の重点政策発表として受け止められた。衛生署国民健康局は、台湾カップルが代理出産契約を結ぶ際の規則を策定するため特別委員会を設置した。

Sun Yat-sen Hospitalの薬学部門の長であったChen Tsao-tze(陳昭姿)医師は、自身もかつて代理母を雇おうとした経験から、Chan大臣の新政策に賛成した。彼女は、その何年も前から生殖補助医療に関する法案を作成する必要性を訴えてきた人物であった。

当時、多くの医療関係者が代理出産合法化の提案に賛成していた。国立台湾大学のLee Tze-yao医師は、台湾の医療技術は代理出産を十分サポートできるレベルに達したと語っている。Lee医師は、認可された代理母のリストを衛生署が作成することも提案した。

司法院大法官Tai Tong-schung(戴東雄)は、代理出産が台湾社会になじまないと反対した人物の一人である。代理出産の合法化は、台湾の社会的価値観と激しく衝突するだろうと彼は主張した。

國防醫學院で現在医療社会学の教授を務めるLiu Chung-tung(劉仲冬)は当時を振り返り「代理出産合法化を目指す活動というのは少数派のためのものであったが、それが多数派の意識を変えることになった。」と、代理出産法案が最終的に法令になろうとなるまいと、社会に大きな影響を与えたと語った。

代理出産をテーマにした連続ドラマ「姻縁花」も、議論と並行する形で放送された。プロデューサーは、代理出産法案が通過するかどうかでドラマの最終回を決めるつもりだったという。
見合い番組『Special Men and Women』で代理出産が取り上げられた時には、NT$10,000,000で代理母をしたいという女性や、確実に自分の子供であると分かるよう異なる肌の色の代理母を選ぶという人、また、テレビドラマの影響で、夫が「つい」代理母と恋に落ちるかも・・と心配するなど、様々な声があがっていた。

Support for surrogate motherhood
By Linda Chang
[Taiwan Today, 09/19/1997]

A Modern Solution for an Ancient Problem--Expecting a New Law on Surrogate Motherhood
Chiang Chiung-fang
[Taiwan Panorama, 1997/12/p.046]



Copyright(C) 2010 SGRH. All Rights Reserved.
by technology0405 | 2013-07-08 16:50 | Countries | Comments(0)

2012年11月20日、台湾の代理出産政策に関する記者会見が、國民健康局の副局長Kung Hsien-lan(孔憲蘭)も出席して行われた。
彼女は、代理出産を合法化した国は多いと説明。台湾でも2004年に、代理出産を規制付きで合法化することへのコンセンサスを得るための会議が開かれたことがあった。依頼親、代理母、子供の権利が絡むため、40項目以上に及ぶ草案が考えられた。しかし、この分野の国内外の専門家を呼んで20回以上の話し合いをもったにもかかわらず、草案は同意には至らなかった。

2012年9月に行われた会議では、3点で合意が得られたと孔氏は言う。その中の一つは、不妊カップルが自分の配偶子を使用する場合のみ代理母の使用を認める、というものである。また、依頼親、代理母、子供の権利を保護するため、代理出産は政府が監視・監督すること、必要経費以外の金銭的補償があってはならないことも、合意されている。
つまり、金銭的利益を目的とする代理出産サービスの提供は禁止される。

衛生署は代理出産合法化を進める立場に立っているが、社会のあらゆるセクターからのコンセンサスが必要であると考えていると孔氏は強調した。国民健康局は、これから代理出産合法化について議論するための会議を招集し、現行の人工生殖法の中に代理出産規定を入れ込むか、人工生殖法とは別の法律として起草するかを決める。

法務部の法律事務司專門委員Kuo Chuan-ching (郭全慶)は、代理出産が法的アイデンティティ問題を引き起こす可能性があるので、関係者全員の権利と責任を詳しく記述するため、人工生殖法とは別個で法律を作るほうがよいと考えている。代理出産における権利保護に関しては、例えば奇形の子供が生まれた場合、あらかじめ契約で定めておくようにすればトラブルは避けられると郭氏は語った。

中国国民党立法委員の事務次長Chiang Huei-chen (江惠貞)は、5000組以上のカップルが代理出産に関心を持っているものの、法的な問題や費用面から、台湾の外で代理母を見つけることができないでいると語った。「このことが結果的に、こっそりと違法サービスを提供する台湾人代理母を増やしている。」と江氏は言い、衛生署はこの問題に焦点を当て、実用的な提案を出し、いずれ近いうちに法案を作成すべきだと要望した。

台北市婦女救援基金會の事務局長Kang Shu-hua(康淑華)は、代理母の基本的人権と個人のプライバシーが守られるようにすべきだと語った。また彼女は、代理母が実母より大きな圧力とリスクに直面するとも主張した。

台湾女性連線の事務局長Huang Sue-ying(黃淑英)氏は、代理出産によって恵まれない女性の生殖機能が裕福な人間の商品にされることで、社会階級間の不平等が悪化することを恐れている。衛生署によって作成された代理出産法案によると、代理母の要件は20-40歳の経産婦となっている。貧しさにあえいでいるシングルマザーが代理母になる可能性は高い。

台北市女性權益促進會は、台湾で作成中の代理出産法案では代理母の権利と利益を十分に守れないと主張している。權益促進會の事務総長Zhuang Yizhenは、代理母がお腹の子供に愛着を抱いてしまい、代理出産契約終了後、情緒的・精神的に不安定になる懸念もあると付け加えた。

連惠心代孕效應 國民黨團催生立法
[中國評論新聞, 2012-11-20]

Taiwan All Abuzz over Surrogacy Issues
Wu Linfei
[All-China Women's Federation, November 28, 2012]

Debate on legalizing surrogacy planned
By Jason Pan
[Taipei Times, Nov 28, 2012]

代理孕母擬開放 禁商業行為
陶家駒
[ 中國網路電子報, 2012/11/20 ]

台北市女性權益促進會 Taipei Association for The Promotion of Women's Rights (TAPWR)

國健局擬討論 代理孕母法制化
[中時電子報, 2012-11-20]

立委籲代理孕母法制化 衛署:贊成開放
[蘋果日報, 2012年11月20日]

Embracing the joys of a surrogate pregnancy
By Mayo Kuo 郭明裕
台湾の小児科医による記事。不妊を苦に自殺した女性など、台湾の女性にとって不妊がどれほど重圧になるかを訴え、代理出産の合法化の動きを歓迎している。
[TAIPEI TIMES, Nov 24, 2012]

Copyright(C) 2010 SGRH. All Rights Reserved.
by technology0405 | 2013-07-08 13:16 | Countries | Comments(0)

台湾女人連線の見解

代理出産に関する議論が再び活発になっている。不妊カップルの悲しい話を聞くと、代理出産の規制撤廃を求める彼らの要求を拒否することは難しいように思える。しかし、女性の体を商品化することなしに不妊カップルのニーズにどう応えるのかという問題は、難しいジレンマであり、厳しい選択を伴う。

代理出産の問題は、ただ単に自分の子宮を貸す女性がOKといえば済む問題ではない。代理母は、妊娠出産中、多くのリスクに直面する。そうしたリスクには、羊水塞栓症、子宮外妊娠、不妊、植物状態、死亡、死産、早産、障害児出産などが含まれる。

また、減胎手術や多胎出産が引き起こす感染症や死亡といった問題もある。代理母は、子宮を提供するだけでなく、人生のうち10ヶ月間を身体的にも精神的にも差し出し、また代理母の家族――夫、子供、義理の両親――も大きく巻き込まれる。

近い親族や友人、あと少数の慈善家を除けば、こうしたリスクや困難を知りながら代理母をやろうという人々の大部分は、経済的に恵まれない階層の女性である。
代理母を雇うと最低でもNT$1,000,000(US$34,280)かかるので、不妊カップルは、従順で言いなりになりそうな、できるだけリスクの少ない代理母を雇いたいと考える。経済的に恵まれない女性は、常にその第一候補となってくる。

こうして考えると、台湾の代理出産制度が、裕福層のために設計されたものになる可能性は非常に高い。裕福層が特権を与えられ、他人の死や病につながる可能性をはらんだサービスを金で買うことが許される。

ある意味、代理出産の報酬には代理母の自律性の値段も含まれるのかも知れない。そうすれば、子供を生むための単なる道具として女性を扱うことができる。金銭的な誘惑は、経済的に恵まれない人間の尊厳を蝕んでしまう。

台湾では、裕福層とあまり裕福でない層の収入の格差が拡がり続けている。格差の大きい社会では、代理出産制度は女性の搾取につながる。不妊カップルの欲望を満足させるためだけに、健康な代理母をリスクにさらしてまで、現在の禁止を取り払うべきなのだろうか。
これは、国民全員で決めるべき問題だ。

台湾の法律では、生体間の臓器提供は5親等以内の親族間でのみ認められており、いわゆる「慈善的第三者」からの提供は違法である。この法律は、「人間の生命と尊厳に対する尊重」を根拠にすると同時に、金銭的報酬のため慈善という名目で臓器を売ることから生じる搾取を防ぐ目的もある。

命を助けるには臓器提供以外の方法がないという場合ですら、国の規制はこれほど厳しいのである。「慈善的」人々に子供を生んで欲しいという不妊カップルの欲望を満たすために、規制を緩和してもよいのだろうか。
これは、社会が時間をかけてみっちり考えなければならない大問題である。

Legalizing surrogacy may harm mothers
By Chang Hui-ju 張慧如 (台湾女人連線の事務次長)
[Taipei Times, Nov 25, 2012]

 「生命無法代理 孕母不是工具」代孕制度不該草率上路
代理出産合法化反対の署名活動のサイト

Copyright(C) 2010 SGRH. All Rights Reserved.
by technology0405 | 2013-07-05 12:00 | Countries | Comments(0)
各国のARTに関する資料や記事を集めています (※ このブログに書かれている情報の信ぴょう性は各自でご判断ください)