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 『How patient-centred care relates to patients’ quality of life and distress: a study in 427 women experiencing infertility』 J.W.M. Aarts, Human Reproduction, Vol.0, No.0 pp. 1–8, 2011
不妊治療の質に関する研究はこれまで、治療の有効性(妊娠率)や安全性など成果測定に焦点が当てられてきた。本研究では、不妊治療の経験が、どの程度まで患者のQOL(Quality Of Life:生活の質、人がどれだけその人らしい望み通りの生活を送ることが出来ているかを計るための尺度)とストレス度に関係するのかを調査。不妊女性に対する横断的アンケート調査を、オランダの不妊クリニック29施設にて実施した。マルチレベル回帰分析を行い、不妊患者のQOL[FertiQoL]とストレス度[Hospital Anxiety and Depression Scale(病院不安およびうつ尺度:HADS尺度)を使用]、不妊治療の経験[質問票patient-centredness questionnaire(PCQ)-infertilityを使用]の相関関係を調べた。

結果・結論
調査の結果、妊娠をしていない女性患者427名の回答が得られた(有効回答率76%)。この回答を分析したところ、PCQ、FertiQoL、HADSの3尺度には有意な関係性が見られた。患者中心の不妊治療と患者のQoL、ストレス度は相関関係にあることが分かった。不妊治療では、患者のQoLの数値が低くなり、ストレス度が高くなることが多い。これらの変数に留意することで、ケアの質や患者の経験を改善することができる。将来研究では、これらの変数の因果関係の特定を目指す。

 『Patient-centred infertility care: a qualitative study to listen to the patient’s voice』 E.A.F. Dancet、Human Reproduction, Vol.0, No.0 pp. 1–7, 2011, doi:10.1093
「患者中心の不妊治療」が重要なのは言うまでもないことだが、これまでの研究で、そうした治療のモデルが示されることはなかった。本研究では、患者の視点から見た「患者中心の不妊治療」を探ることを目的に、オランダ人とベルギー人の患者103人によるフォーカス・グループ・ディスカッション(FGD)を14回実施し、不妊治療での良い経験と悪い経験を調査。会話の内容分析と患者の優先順位リストの分析を行った。

結果・結論
「患者中心の不妊治療」には、システムに起因する6つの要素(情報、能力、調整力・統合力、アクセス、継続と移行、身体的な苦痛の緩和)と、人間に起因する4つの要素(スタッフの態度・関係、コミュニケーション、患者の参加とプライバシー、情緒的支援)の計10要素が挙げられた。「患者中心の不妊治療」という概念が患者の口述によって具体化され、また、挙げられた要素の相互作用モデルが示された。


不妊治療ケアを患者中心のものに見直す動きは広がってきている。インドのCalcutta Fertility MissionのディレクターであるSiddhartha Chatterjee医師が新たに設立した不妊クリニックは、子供のいないカップルの相談にのっている。Chatterjee医師は、新たなクリニック設立の目的を「不妊治療のコストを庶民の手の届く範囲に収める」としており、その治療は、ただ腹腔鏡検査やIVFを推し進めるのではなく、通常の方法での妊娠も進めていくという。

New Fertility Clinic In Kolkata For Counselling Childless Couples
[ localtiger.com 2011-06-06]

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by technology0405 | 2012-01-31 12:21 | Materials | Comments(0)
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