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ベトナムの不妊横丁で

ベトナムの病院では、不妊カップルに対し提供精子・提供卵子を用意できない状況にある。そうした厳しい提供者不足を背景に、精子・卵子が取引される「マーケット」がホーチミン市に現れたとTuoi Tre紙が報じた。

この「マーケット」は1区ファングーラオ、コンクイン通りA1にある。A1通りは「不妊横丁」「妊婦横丁」の名で知られている。多くの不妊カップルがここに宿を借り、Tu Du Hospitalで不妊治療を受けているからだ。

旅館の主人をしながら、同時に精子・卵子の仲介や代理母の斡旋をしている女性がここには4-5人いる。その中の1人Ms. Ngocは50歳くらいの女性で、希望者に代理母を紹介している。「代理母を探したいのなら手伝うよ。そんなに簡単という訳じゃないが、田舎の子を見つけてきてあげる。」
最初に確認するのは、値段、そして取引が秘密であるという点だ。「代理出産は法律で禁止されているから、絶対に秘密にしなければならない。」
「代理母はあなたのご主人の妻のふりをして病院に行き、必要な手続きをする。妊娠後はあなたの家に代理母を住まわすか、どこかに部屋を借りるかしなくてはならない。あなたの子供を妊娠するのだから、代理母の世話をする人もあなたが雇う。9ヶ月間あなたが面倒をみて、出産ということになる。お金も時間もかかる。」

Ms. Ngocは、卵子ドナーを探すのも手伝うと言う。卵子ドナーを家に住まわせ、良い卵子が取れるよう提供者の栄養状態を良くしておくことを顧客に勧める。記者にはNhiという28歳のドナーを紹介した。彼女には2人の子供がおり、「生活が難しく」卵子を売らなければならないという。値段は14-1500万ドン ($700)。
記者がためらっていると、Ngocは続けて別の19歳のAnというドナーを紹介した。アンはコンクイン通りで麺類を売っている。AnはNhiより若いので15-1600万ドン($750)だとNgocが言う。

精子ドナーの場合、たとえ女性が病院の精子バンクに男性を連れて行ったとしても、女性がその精子ドナーを選べるわけではない。しかしA1通りにいるThaoは顧客に対し、特定の男性の精子を使った人工授精をしてくれる医師を紹介するという。Thaoによると精子は1000万ドン($500)で買える。対する卵子は2000-2500万ドン($1,000-1,200)だという。
精子ドナーや卵子ドナーとの夫婦関係を示す偽のIDも、彼女を介してたった200万ドン($100)で作ることができる。

不妊治療で名を知られるTu Du Hospitalで、記者は「精子提供学生の会」という小さな広告を見つけた。電話をかけてみると、Thuongという男性が出て、話をしてくれることになった。Thuongは不妊カップルに「精子提供をする学生の会」の「幹部」だと自己紹介した。彼はホーチミンの大学の修士研修生である。市内の大学生30人以上が会のメンバーで、精子の値段は1000万ドンだという。
「メンバーは貧しい学生たちだ。酒もタバコもやらない。たくさんの人に提供して、結果はほぼ100%だ。」と彼は話した。

無償でドナーを募集するのは難しいと、病院側も痛感する。
ハノイのNational Obstetrics Hospitalでは、センターが2002年にオープンして以来2008年まで、匿名で精子提供に参加したのは2人、卵子提供者は0人である。センターのデータ・文書管理を手がける助産師Hoang Thi Minhによると、これまで実施されたのは親族間の卵子提供のみであるという。
匿名のドナーがいないため、患者は自分でドナーを探さなくてはならない。2007年時点でNational Obstetrics Hospitalでの卵子提供は91件。

今後子供が欲しくなった時のために自分の精子や卵子、受精胚をバンクに保管する人は増えている。ベトナムでは初産年齢の上昇とともに二人目不妊も増加傾向にあるため、自己精子・卵子・胚の保管の需要が高まっているのであろう。外国人の利用もあるという。月々の保管費用は、胚と卵子が120万ドン、精子は無料である。「保管によって40%の精子や胚がdeclineするが(融解生存率60%?)、50年間くらい保存可能だ。」と院長のDr. Nguyen Viet Tienは言う。2007年にNational Obstetrics Hospitalのバンクに新たに預けられたのは、卵子3個、受精胚382個、精子187サンプルであった。

HCM City: Market for infertile couples
[VietNamNet Bridge, 23/12/2012]

Infertile couples await donors in capital
by Tran Quynh Hoa
[Viet Nam News, 09-01-2008]

Doctors see rise in second-birth infertility
[VietNamNet Bridge, 17/11/2010]

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by technology0405 | 2012-12-28 17:04 | Countries | Comments(0)

1.代理出産目的でインドに来国する外国人のビザのタイプ、およびビザの交付条件
代理出産を目的として来印する外国人がいることは、内務省の知るところである。そのような場合、代理母は大抵インド国籍である。こうした外国人は通常「観光ビザ」で来ているが、これは適切とはいえない。内務省で検討した結果、この場合は「医療ビザ」が適切であると決定した。以下の条件を満たしていれば、この医療ビザを交付する。
(i) 当該外国人の男女が少なくとも二年間、正式な婚姻関係を続けていること。
(ii) 当該夫婦の母国の在インド大使館あるいは外務省が出した文書に、ビザの申請について以下の事項が明確に記載されていること。
 (a) 当該国が代理出産を認めている
 (b) インド人代理母が生んだ子供が依頼親の実子として当該国に入国することを認める
(iii) 夫婦が、代理出産で得た子供を育てる意思を明確に示していること
(iv) ICMRが認可しているARTクリニックで治療を実施すること(クリニックのリストは順次インド外務省に伝達される)
(v) 代理出産を希望する夫婦とインド人代理母候補の間に、きちんと文書化された契約が交わされていること

2. 上記の条件を一つでも満たしていない場合、ビザの申請は却下される

3. インドから帰国する際、FRRO/FRO(外国人登録事務所)から「出国」許可をもらうことが必要である。FRRO/FROは「出国」を許可する前に、当該外国人夫婦が子供の親権を持っていることを示すARTクリニック発行の証明書を持っているか、インド人代理母に対する法的責任を契約通りに履行したか、という点を確認する。FRRO/FROは、子供の出生証明書の複写を、依頼親のパスポートとビザの複写と一緒に保管する。

4. 契約書(1のvで述べた)の作成・実行を目指して下見調査のために外国人が観光ビザでインドに来ることは認めるが、そうした下見期間に試料・標本をクリニックに渡してはならない。

インド内務省のホームページより ビザ発行(2)

http://mha.nic.in/pdfs/CS-GrntVISA-291112.pdf

Powers and functions of State Governments / UT Administrations/ FRROs/ FROs in Visa matters
No.29が代理出産のビザカテゴリー

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by technology0405 | 2012-12-26 14:43 | Countries | Comments(0)

イギリスで代理出産契約を結んだカップルが、代理母の生んだ子供の親権を失った上、子供の養育費として月に500ポンド以上払うように命じられた。カップルは、自分たちが会えない子供の養育費を払わされることにいらだちを表明している。一流シェフとして働く依頼父は、Child Support Agency(CSA)の決定はまさに「泣きっ面に蜂」であったと言い、上訴する構えをみせた。

彼と妻はこれまで6回の後期流産を経験した後、生活保護を受けている2児のシングル女性を代理母検索サイトで見つけ、10,000ポンドを報酬として支払うという非公式の契約を結んだ。書面による契約はなかった。代理母は依頼父の精子で人工授精し、2010年7月に出産。しかし妊娠途中で子供を自分で育てたいと言い出し、裁判官も、遺伝的つながりをもつこの代理母に子供の養育権があると判断した。

カップルは面会権を放棄しているが、その理由として、自分たちが感情的に耐えられないことと、子供が2つの家庭の間で引き裂かれるのは本意ではないということを挙げた。代理母にすでに渡してあった4,500ポンドも返還されなかった。しかしそれでも、依頼父は子供の実の親にあたるため、養育費として月568ポンドを払っていかなくてはならない。

「あなたの子供は私が育てるからお金を払え、とは言えないはずだ。子供を奪い、今度は金を奪おうとしている。全くでたらめなことだと思う。CSAは私たち夫婦の関係が終わっているように考えているが、私たちの状況は独特なのだ。代理母との間に子供を作ったのではなく、私と妻のために子供を生んでくれるよう彼女と契約を結んだのだ。彼女の目的は金だと思う。英国政府と国会議員には、法の改正を求める手紙を書いた。」と依頼父は語っている。

イギリスで代理出産は合法であるが、正式な契約書でさえも、裁判では法的強制力を持たない。生みの母が常に代理出産児の法的な母親とされる。依頼親が出生証明書を訂正し正式な親だと認められるためには、家庭裁判所に親権を申請する必要がある。

CW v NT and another [2011] EWHC 33
判決文

Surrogate mother who kept baby wins claim for support
By Ayesha Ahmad
[BioNews 18 April 2011]

Was the surrogate who took our baby only in it for the money? Couple ordered to pay for baby they will never see speak out
by Frances Hardy
[Mail Online, 13 April 2011]

Couple are ordered to pay surrogate mother £568 a month for the baby they will never see
By Louise Eccles
[Mail Online, 12 April 2011]

'I couldn't give my baby away... they only wanted a toy': Surrogate mother fought legal battle after learning that would-be parents were violent
By Vanessa Allen, Claire Ellicott and Louise Eccles
[Mail Online, 15 February 2011]

Surrogate mother who changed her mind can keep the baby
by Jo Adetunji
[The Guardian, 21 January 2011]

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by technology0405 | 2012-12-26 11:01 | Countries | Comments(0)

タイとミャンマーではヤンゴン(Yangon)、ミャワディ(Myawaddy)、コータウン(Koh Song)など国境の町にセンターを設立するなど、人身売買に対し共同努力が行われてきた。 しかし若者の被害者は増え、タイの人身売買の現状はさらに悪化し続けている。

2008年の人身売買取締法の実施にもかかわらず、タイは、2010年と2011年、アメリカ国務省の「人身売買に関する年次報告書」で「監視対象国」に挙げられた。特に北部での状況は深刻である。
女性に代理母になることを強要したり、国際結婚と騙して女性に重労働や売春をさせたり、男性に漁船の作業員をさせたりと、人身売買の方法も多種多様になってきた。中国本土の少数民族、ウズベキスタンやベトナムの女性・子供も犠牲になっている。

2006年タチレクに設立されたThai-Myanmar border coordination centreの警備隊長Yin Yin Ayeによると、深刻な事例が11件あったという。被害者のほとんどが女性で、センターは、被害者の救出、家族のもとに帰す前のケア、捜査の手伝いなどをする。
タイとミャンマーはこうしたセンターを増やすことで両国間の人身売買に対する協力関係を継続しており、タイのチエンライ県メーサーイ郡(ミャンマーのタチレクに隣接)にもセンターが新設された。

メーサーイの入国管理検査官Pat Pantanaponによると、チエンライは、多国籍の人身売買組織にとって、少数民族や周辺国の人々を売春など搾取的な仕事に誘い込むための「出発地点」である。従って、問題解決のために、2国が協力してこの地域を監視するのだという。

タイ社会開発・人間安全保障省も人身売買を規制するための政策を多く実行してきたと、事務次官Wichien Chawalitは言う。国民も周囲に目を配り、何かあれば24時間ホットライン1300で情報を提供してほしいと呼びかけた。

Department of Special Investigation(特捜部、DSI)人身売買対策部門のJatuporn Arunreukthawil警察少尉によると、他の国が絡んでいたり、複数の仲介が入っていたりする複雑なケースもあったという。人身売買という枠には、暴力団が労働者を密輸したり、女性に売春させたり、代理出産を強要したり、親から子供を買って物乞いをさせたりといった様々なケースが含まれる。親に何度も売られ、帰国を拒否した子供もいたという。

タイの北部では人身売買の件数が毎年増加しているだけでなく、13歳から18歳という低年齢で売春組織の犠牲になっていると、社会福祉財団Foundation For Children(FFC)のDuan Wongsaは指摘する。

*ミャワディ (Myawaddy) は、ミャンマーのカレン州ミャワディー郡にある都市。タイのメーソート郡と国境を接している。国境線にはムーイ川が流れている。国境から数キロの範囲は、ビザ無しで数日間滞在できるため、外国人観光客も気軽に訪れることができる。タイから生活必需品を持ち込む上で、重要なルートである。東西経済回廊(アジアハイウェイ)の通り道でもある。(ウィキペディアより)

*タチレク (Tachileik) は、ミャンマーのシャン州タチレク管区にある都市。タイのチエンラーイ県メーサーイ郡と国境を接している。国境線にはサーイ川が流れている。タイ側から観光客や買い物客が多く押し寄せている。通貨はチャットでなくバーツ。国境から数キロの範囲は、ビザ無しで数日間滞在できるため、外国人観光客にも人気がある。(ウィキペディアより)

Thailand, Myanmar fight human trafficking
by Thanapat Kitjakosol
[The Nation, June 15, 2012]

Thailand and Myanmar Fighting Human Trafficking
[Chiangrai Times, June 16th, 2012]

人身売買に関する年次報告書2011

24-hour 1300 hotline now open
[Access My Library, (From Bangkok Post), July 28, 2005]

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by technology0405 | 2012-12-25 16:08 | Countries | Comments(0)

2012年10月、インドの女性活動グループOur Bodies Ourselves (OBOS)が、ニューデリーの女性権利団体SAMAと、ネパールのWomen’s Rehabilitation Centre (WOREC)の創設者Dr. Renu Rajbhandariと共に、カトマンズで、渡航代理出産について話し合うワークショップを開催した。

代理出産のために来印するカップルが年間25,000組、代理出産を実施するセンターが1000施設と、既にインドで好況ビジネスとなっている代理出産が、ネパールに広がるのは時間の問題である。貧しく、働けるあてもない状況下で、代理母に魅力を感じるネパール人女性は多いであろう。代理出産の報酬はインドで大体$5,000 -$7,000で、農村部の人々にとっては年収の10倍にもあたる可能性がある。

WORECがホストを務めたこのワークショップには、女性の権利活動家が全国から集まり、CBRCにおける市場の拡大や、ネパールへの影響、女性を効果的に教育・エンパワーするための戦略などについて理解を深めた。またNY在住の映画製作者Vaishali SinhaとRebecca Haimowitzによる『Made in India』と、SAMAが最近公開した『Would Like to See Baby Bump Please』、2本のドキュメンタリー映画の鑑賞も行なった。 

<インドの代理出産規制>
カトマンズのIUIクリニックの看護師2名、ヘルスカウンセラー数名、産科瘻孔(ろうこう)患者の心理社会的カウンセラー、家族計画コーディネーター、女性季刊誌の編集者、女性人権擁護団体のメンバー数名、看護学の教授、セーブ・ザ・チルドレン(国連承認のNGO)のメンバー、東ネパールの女性ラジオ放送局のスタッフなどが参加者であった。ワークショップは、主にヒンディー語とネパール語、必要であれば英語の通訳を入れて進められた。

SamaのメンバーSarojini とPreetiは、議会で議論中のART法案の説明を交えながら、インド代理出産の概要を述べた。この法案は、依頼父の精子を使った人工授精でなく胚移植による代理出産だけを認めている。
人工授精の方がはるかに安全であるため、ワークショップの参加者の多くは人工授精も選択肢に入れるべきという意見であった。胚移植の場合、代理母の体は強力なホルモン注射と外科的措置に晒され、リスクが大きい。

法案では、代理母が自己卵子を使用した場合は子供に愛着が生まれ手放し難くなるが、他人の卵子を使えばそうした懸念が減ると推測されている。しかし、この仮説を支えるエビデンスは乏しい。

<用語の重要性>
例えば、依頼親の渡航の実態を見ると「リプロダクティブ・ツーリズム」という当てつけ感の漂う単語よりも、「国境を超えた商業的代理出産(cross-border commercial surrogacy)」という用語を使用する方が適切だと考えられる。
同様に「surrogate mother」「gestational carrier」という用語は、女性が9ヶ月間妊娠し出産するという実感を薄める。ワークショップではより記述的な「妊娠母(gestational mother)」という用語を使用した。

<ネパールの準備>
本質的に、商業的代理出産において、依頼親とエージェンシーの利益が代理母のニーズや利益に反映されることはない。だからこそSAMAやWORECなどの団体は、公共政策として代理母を保護し啓蒙することを主張している。万一の場合にはフォローアップ治療や償還を確保できるような政策も進められるべきである。

ワークショップの参加者たちは、ネパールでも同様の法案が準備されることを望んでいる。ネパールの女性活動家たちと情報を共有し、代理母の健康と権利を守る方法を模索したい。参加者はART自体についてよく知らなかったため、医学的、社会的、経済的影響について多くの質問が出た。

インドとネパールの国民はビザなし、パスポートなしで両国を行き来でき、ネパール国民はインドで自由に働くことができる。そのため、ネパール人女性が代理母としてインドに出稼ぎに行くケースも大いに考えられる。また、この先ネパールの政治経済的状況が整えば、ネパールにもARTが普及し、インドと似た状況になることは容易に予想がつく。
インドの代理出産に関する情報をネパールの女性活動家が共有しておくことは、大きな意味を持つだろう。

OBOS Goes to Nepal: Women’s Health Activists Discuss Cross-Border Surrogacy

Sama: Resource Group for Women and Health

WOREC NEPAL

Our Bodies Ourselves

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by technology0405 | 2012-12-21 17:04 | Countries | Comments(0)

ロシアの代理出産法案

Russian Federation. Draft bill No 534829-5
 “On the basis of health care protection of the citizens of the Russian Federation” 

・代理母は、実費の補償(医療費、旅費、仕事の逸失利益など)に加えて、報酬を得ることも認められる
 → 有償の代理出産OK
・代理母の卵子の使用は禁止
 → 体外受精型代理出産のみOK

・代理出産契約において強制力を持つのは、金銭上の責任に関する条項のみ
・子供の引渡しを代理母に強制することはできない

New Russian Legislation on Assisted Reproduction
by Konstantin Svitnev
[Open Access Scientific Reports, Published July 24, 2012]

Russia To Allow Surrogacy To Combat Declining Population?
By Andrew Vorzimer
[The Spin Doctor, May 19, 2010]

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by technology0405 | 2012-12-20 14:23 | Countries | Comments(0)

現在8歳になる娘Fatima Siddiqiの親権をめぐって遺伝上の父親と「代理母」が争っていた問題で、パキスタンの裁判所が、生みの母の親権を認める判決を出した。 親権争いがこれだけ長引いたのは、これがパキスタンで代理出産が公になった初めての事例であったことに加え、代理出産に関する法律が一切ないという背景がある。

パキスタンは決して例外ではない。発展途上国の中には、代理出産に関する法律が未制定の国がいくつもある。代理出産、特に商業的代理出産はほとんどの先進国で禁じられている一方、インドを始めとする発展途上国では盛んになっている。
イスラム教国の多くは、正式な規制ではなく、宗教当局による規則で代理出産を禁じている。

2005年に体外受精で生まれたというFatimaは、パキスタンの裁判所が遺伝上の父親Farooq Siddiqiの親権を否定して以来、30代前半の生みの母Farzana Naheedと一緒に暮らしている。50代後半のFarooqは、Farzanaとの婚姻関係を否定し、かなりの金額を払って彼女を代理母として雇ったのだと主張する。Farooqの主張によると、卵子は別の女性のもので、Farzanaはただ遺伝的つながりのない胚を妊娠しただけだという。

一方Farzanaは、自分は代理母ではなく2004年にFarooqと結婚し、後に離婚したと主張。Fatimaはその結婚中に生まれた子供だと言う。上告を受けたラホール高等裁判所は、彼女のNikahnama(結婚証明書)が信ぴょう性に欠けるものの、Farooqの主張する契約に関しても疑わしいと判断した。

しかし裁判所は、Fatimaが生みの母であるという理由で、娘の親権を彼女に与えた。パキスタンには代理出産法がないため、代理出産契約は有効とも無効とも言えないと結論づけた。Farooqは最高裁で争う姿勢をみせている。

法律家や研究者、医師らは、パキスタンで早急に代理出産法を作成する必要があると訴える。代理出産が既に国内で実施されているからだ。
「イスラマバードやラホール、カラチの医師らが、精子・卵子ドナー、代理母の間で同意を得た上で、暗黙で代理出産を行なっている。」と産婦人科医Dr Anisa Gilaniは言う
Gilani医師は、国内に貧しい代理母候補が大勢いることから、社会的・宗教的障害はあるものの、パキスタンもインドのように商業的代理出産のマーケットに適している点を懸念している。

New legal frontier: Pakistan ill-equipped to deal with surrogacy
By Mudassir Raja
[TRIBUNE, December 2, 2012]

Pakistani 'surrogate mother' gets custody of child
[The Indian Express, Nov 28 2012]

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by technology0405 | 2012-12-19 11:46 | Countries | Comments(0)

2012年8月28日、ロシア憲法裁判所が、代理母の子供引渡し拒否権を認め、代理出産児の遺伝上の両親によって出された請願の検討を拒否した。代理出産契約に同意したウリヤーノフスクに住む女性が、依頼親との意見の食い違い後に同意を取り消し、生まれた子供を前夫と自分の子供として出生登録した。依頼親はこれを訴えたが、裁判所は、代理母が現行の家族法に従って適切に行動したと判断した。依頼親は家族法の違憲審査を請願したが、裁判所はこれを拒否した(2012年5月15日No. 880-O)。

これにより、代理母とその前夫が子供の正式な両親として認められることが決まった。同時にこうした判例が出たことで、同様の契約トラブルが起きた場合にも代理母の引渡し拒否権が認められる可能性が非常に高くなった。

代理母が望めば子供を自分のものにできる、という考え方は、ロシアの代理出産規制において非常に重要なキーポイントである。これは代理母の搾取に対抗する主な手段の一つと考えられている。Family Code(家族法典)51条4項(2)にも次のようにある。「妊娠目的で他の女性への胚移植に書面で同意した婚姻夫婦は、子供を出産する女性(代理母)の同意を得て初めて子供の親とみなされる。」この条項は、法的には子供を出産した女性が母親であるという考え方に基づく。この点ロシア家族法典は、1989年の欧州評議会の勧告に沿っている。

Russian Constitutional Court Leaves Child with Surrogate Mother
[Eurasian Law Breaking News, August 30, 2012]

Surrogate Motherhood: The court denied the genetic parents of the child
[surrogacy-evropa.com]

Суд оставил права на ребенка суррогатной матери
[BBC, 28 August 2012]

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by technology0405 | 2012-12-19 10:03 | Countries | Comments(0)

Cayetanaはインドの代理出産で生まれた。彼女の両親はアルゼンチン人の母親とスペイン人のパートナーだが、 法律の違いのせいで国籍が与えられず、出国することができないでいる。

インドでは代理母の名前で子供を登録することが禁じられているので、出産を扱ったFortis La Femmeクリニック(ニューデリー)は、アルゼンチン人の依頼母Elsa Saint Gironsとその夫Juan Gonzalezの名前を出生証明書に記載した。

夫婦が自分たちの居住国であるスペインの大使館に娘の出生登録をしに訪れた際に、問題が起こった。Elsaは生みの母ではなく、代理出産はスペインで禁じられているという理由で、出生登録を拒否されたのだ。夫婦はアルゼンチン大使館にも助けを求めたが、南アメリカ諸国の居住者ではないので、出生登録はできなかった。

「Cayetanaは代理出産契約で生まれた。インドにもアルゼンチンにもスペインにも出生登録を拒否され、娘は「 無国籍」になってしまった。もう頼るところがない。あまりに馬鹿げている。何か抜け道はあるはず。」とElsaは言う。

Cayetanaは5月16日に生まれて以来、インド・スペイン両国の法律のズレのせいで両親とともに足留めを食らっている。今彼らにできることは、アルゼンチン大使館からの新たな返事を期待して待つことだけだ。

The baby who has no nationality due to be born through a surrogacy
[M24Digital June 25, 2012]

The baby, who can’t get the nationality after the program of surrogacy motherhood.
[surrogacy-evropa.com]

Gestational carriers, Surrogacy and womb rental: The law in Spain.
スペインの代理出産法について

How soon can I bring the baby from India to Spain? 
インドの代理出産を仲介するMedical Tourism Corporation のサイト。子供の誕生後6週間でスペインへの帰国手続きが完了すると記載されている。

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by technology0405 | 2012-12-18 15:52 | Countries | Comments(0)

カップルの生活における不妊の心理的、社会文化的、経済的影響を調査。南ベトナムにおいて不妊は深刻な事態となる危険性がある。118組の不妊カップルにアンケート調査を実施した他、28人の男女にインタビューを行なった。

対象者はホーチミン市にあるBinh Dan hospital とTu Du Hospitalを訪れた不妊患者。生殖補助医療を希望するカップルが67%で、希望しないと答えたカップルは全員費用が高すぎることを理由にあげた。養子を考えると答えたカップルは18%、考えないと答えたカップルが76%だった。子供を欲しい理由として95%のカップルが老後のためと答えた。20%のカップルが息子を、2.5%のカップルが娘を、77.5%がどちらの性別でもよいと答えている。

アンケート結果によると、不妊に対する反応や意識は男女間で違いはなかった。3分の1が精神的支援を必要としていた。インタビュー結果によると不妊患者は、周囲に不妊治療のことを言えず、社会的プレッシャー、経済的苦難を抱えていた。

ベトナム社会では自分の将来が子供にかかっており、カップルにとって子供を持つことは非常に重要である。不妊カップルにとって家族は重要な役割を果たしていた。経済的影響は特に著しかった。南ベトナムの不妊カップルは、心理カウンセリングを必要としていた。たとえ人口過剰な発展途上国であっても、望まない不妊は注意すべき重要な社会的・経済的苦しみであることが明らかになった。

Consequences of infertility in developing countries: results of a questionnaire and interview survey in the South of Vietnam
Nicole J Wiersema, Anouck J Drukker, Mai Ba Tien Dung, Giang Huynh Nhu, Nguyen Thanh Nhu, and Cornelis B Lambalk
J Transl Med. 2006; 4: 54.
PMCID: PMC1766365

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by technology0405 | 2012-12-18 14:00 | Countries | Comments(0)
各国のARTに関する資料や記事を集めています (※ このブログに書かれている情報の信ぴょう性は各自でご判断ください)