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医療ツーリズムや経済振興策の一つとして、2002年以来、商業的代理出産を合法化し、代理出産ツーリズムのハブとなってきたインドだが、外国人依頼者による代理出産子遺棄事件、帰国トラブル、ゲイカップル依頼者の増大(インドで同性愛は禁止されている)により次第に批判が高まり、外国人の流入を制限するために、2012年頃から医療ビザによる規制を強化してきた。医療ビザは、代理出産が母国で合法の異性カップルにのみ発行されるものであり、これにより大部分の外国人依頼者が排除され、事実上、外国人による代理出産は禁止扱いとなった。
医療ビザ規制の効果は絶大で、人々はインド市場を去り、タイやカンボジア、メキシコなど他の新興諸国へと流れていった。
さらに、2016年8月に新たな法案が議会で承認された。2005年にICMR(インド医学評議会)からガイドラインが出されて以来、2008年、2010年の法案により商業的代理出産を認め、規制することに主眼を置いてきたインドだが、今回の法案ではこれまでとは全く異なる方向性が打ち出された。
その要点は下記のようなものである。

・利他的代理出産のみ(商業的代理出産は不可)
・5年以上結婚している異性カップルのみ依頼できる (妻は23-50歳、夫は26-55歳まで)
・養子を含めて夫婦はこれまで子どもがいないこと(障碍児は除く)、代理出産による子どもは一人まで
・代理母は依頼者の親族に限る
・代理母は自分の子どもがいる25歳から35歳までの既婚女性で、代理母になれるのは1回のみ
・インド在住のインド人のみが依頼できる

これまでとはうって変わって代理出産を大幅に制約するものであり、各方面からさまざまな意見が上がっている。
論点はさまざまあるが、代理母を親族に限定するという方向性が、大きな足かせとなっていることが読み取れる。
これは、代理母を依頼者と同質のコミュニティから調達することは難しいこと、貧しく教育がない女性の身体に依存せざるをえないことの裏返しでもある。
他人の身体を利用したい人々は多くいても、対価なしにそれを引き受けようとする人々は当然ながら極めて少ない。
代理出産にはこうした需給の問題が常につきまとう。


代理母: 教育がないのでサーバントをやって月3,000-4,000ルピーを稼ぐのがやっと。子どもの教育費や婚資などお金がたくさん必要。だから代理母になった。禁止はよくないと思うし、女性の搾取ではない。医師や依頼者、自分の家族からもよくしてもらった。

NGOのソーシャルワーカー:貧しい女性たちはお金のことしか考えていない。代理出産のリスクを真に理解していない。自分たちのようなNGOでは女性をエンパワーするためにもっと別の手段を提供している。

医師: 代理出産を規制する法律ができるのはよいことだと思う。自分が今まで1,120件の代理出産をやってきたが、そのうち親族によるものは25件だけ。利他的代理出産でもギブアンドテイクは存在していて、代理母は家や乗り物、ダイヤモンドなどをもらっていた。だから結局同じ。親族から代理母を見つけるのは難しく、法案は依頼者の選択肢を著しく制約するものだ。

依頼者: 子どもを持つための方法はいろいろあるが、自分たちにとっては代理出産が一番いいと思っている。しかし、親族から代理母を見つけるのは難しいと思う。

メディア記者:障碍がある代理出産子を遺棄したり、代理母が死亡したり、卵子ドナーが死亡したり悲惨な事件があるのに、美談の方ばかりがとりあげられる傾向がある。

政府関係者: 子どもを得る方法は養子など他にもある。養子についても、もっと議論すべきだと思う。とはいえ代理出産への需要があることも理解しており、インド人へはこのオプションを残すため今回の法案になった。代理出産を制限する必要はあると思う。それが子どもがいないカップの第一選択肢になってはいけない。

依頼者: 出産後、代理母と会っていない。病院のポリシーで。しかし代理母の夫には会ってお礼を言った。夫はそのお金で子どもの教育費に充てたいといっていた。もしお金を払えなければ、どうやって感謝していいのかわからないと思う。


(その他)
・今の時代、タダでできることはない、たとえ親戚であったとしても。ということは今の法案は代理出産をやるな、と言っているのと同じだ。
・核家族の時代なので、やるなと言っているに等しい。
・商業的代理出産を容認すべき。親戚に制限するのは意味がない。親戚が代理母になったら子どもの近くにいるので何か問題が起こる可能性がある。授乳についても、大きな問題になる。
・今の時代、海外でやる人はいくらでもやるのでインド市民に限定するのは意味がない。
・外国人が養子を取ることは認めているし、独身が養子を取ることは認めている。代理出産の場合だけ認めないのは整合性がない。
・あの人たちはばか(stupid)だから、義理の母などから強制されることもある。自分で決められない。だから規制もやむをえないことだ。
・禁止に賛成。労働力を売るのはいいが、自分の体を売るのは奴隷と同じだから。インドの女性は貧しく、医師や依頼親のほうが圧倒的に強く、腐敗もあるなか、女性が搾取されるのは目に見えている。
・自分はいままで多くの代理母と仕事をしてきた。それでわかるのは、夫や義母から要求されて代理母になる女性が多いということだ。夫は新しいバイクが欲しい、義母は家を修理したいなど。嫁の体を使って稼ごうとしている。子宮が新たな商品になったのだ。もし代理出産で代理母に不利なことが発生したとしても裁判費用すら払えない女性も多いし、映画スターや資本家お外国人とどうやって対等に戦えるのか。
・我々の社会には非常に貧しい女性たちがいて文字も読めない。そのような女性や捨てられる子どもなどを守るための法律が必要だ。彼女たちが自分の体を使ってそれをする権利を制限するのは、基本的なヘルスケアすら提供できていない我が国の現状からすると妥当だ。彼女たちにきちんとした雇用を与えてから、この問題を議論してもいいと思う。




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by technology0405 | 2017-11-28 08:00 | Countries | Comments(0)


Surrogacy Matters
Inquiry into the regulatory and legislative aspects of international and domestic surrogacy arrangements.

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オーストラリアでは利他的代理出産が認められている。しかし、無償で代理母になるのは依頼者の親族などに限られており、国内では年間十数例ほどしか行われていない。一方、代理出産を依頼したい人々のニーズは男性同性愛者らを含めて増大しており、多数のオーストラリア人が海外で代理出産を依頼してきた。旺盛なニーズがあるため、オーストラリア人依頼者は、インドやタイをはじめ、世界の代理出産市場の中でも際立った存在感を示してきた。

こうした事態を政府も黙認し、海外で生まれた代理出産子に市民権を付与し、子どもの入国を許してきた。しかし、分岐点が訪れる。2014年、オーストラリア人依頼者がタイで代理出産子を遺棄したことがメディアで大きく取り上げられ、国際的な非難を浴びた。

この事件をきっかけにタイは市場を閉じ、多くの依頼者が別の国へと渡航先を変更した。
オーストラリア国内でも、代理出産のあり方を見直すべきだとの声が強くなり、なかには、需要を満たすために国内で適正な形で商業的代理出産を容認すべきだとの声も挙がっていた。先進国で実施すれば、途上国のように代理母の搾取や人権問題が生じることはないという考えであった。
2016年4月に、調査を行っていた委員会による勧告が公表された。
その内容は以下の通りである。

1. オーストラリアでは商業的代理出産の禁止を維持する。

2. オーストラリアで利他的代理出産をより容易に実施できるよう、統一した法律を考慮すべきである。
その際、子どもの安全、福祉、出自を知る権利など、子どもの最善の利益を保障すべきである。
また、代理母の自由意思が尊重されるべきである。
代理母を搾取から保護するための十分な規制が必要である。
法的親子関係を明確にすべきである。

3. 法務長官は、オーストラリア全土で利他的代理出産についての統一した法の検討を関係機関に要請すべきである。

4.代理出産の場合の出生証明書の記載方法について検討されるべきである。
その子どもが代理出産で生まれたという記録に加え、代理母、卵子ドナーや精子ドナーの情報を載せるかどうか、検討する必要がある。

5.半年以内に利他的代理出産についての法を法務長官に示し、法務長官は全ての州に対し、適用できるよう行動すること。

6.利他的代理出産について情報提供を行うウェブサイトを設置すること。

7.オーストラリア政府は、海外で商業的代理出産を選ぶオーストラリア人についてのレポートを12ヶ月以内にまとめるために、部局を超えたタスクフォースを立ち上げること。

8. 部局を超えたタスクフォースを立ち上げ、諸外国の代理出産の状況を調べ、どの国がオーストラリアの基準を満たしていそうか、調査を行うこと。

9. オーストラリア政府は、Migration Act 1958を改訂し、海外で代理出産が行われた場合、依頼親がオーストラリア法や国際法を犯していないかどうか、もし違反があれば、子どもの最善の利益に即して判定がなされること。

10. オーストラリア政府は、ハーグ国際会議の代理出産や親子関係についての調査研究グループの見解を優先・尊重すること。


Link
The Parliament of the commonwealth of Australia

Dr.Sonia Allan インタビュー

オーストラリア調査結果
by technology0405 | 2016-06-01 14:31 | Countries | Comments(0)

長い間インドは国際的代理出産において世界を牽引してきたが、この数年で状況は一変している。その変化はインド生殖補助医療法案2010から始まった。インド生殖補助医療法案2010により、独身者やゲイカップルは代理出産の依頼主になれないこととなり、その後2012年に外国人の代理出産ビザ発行の条件が厳しくなり、2年以上の婚姻関係にある男女に限ると規制された。
生殖補助医療法案2013により外国人がインド人代理母と代理出産契約を結ぶことの禁止が
盛り込まれた。インド政府は外国人を代理出産から締め出し、代理出産を不妊のインド人夫婦に限定することを望んでいる。代理出産の依頼者を異性愛カップルのみとすることに対しては、差別であるとする反対論もあり、法案のゆくえが注目される。


WOMEN AND CHILD DEVELOPMENT MINISTRY COMMENTS ON ASSISTED REPRODUCTIVE TECHNOLOGY BILL


Indian Surrogacy Law 2014


Issues of surrogacy



Surrogacy law stuck as ministries bicker
by technology0405 | 2015-04-02 12:04 | Countries | Comments(0)


帝王切開の五日後、Nancyは自宅に帰るためにビヤエルモサで夜行バスに乗り込んでいた。赤ちゃんの代わりに彼女は札束の入った青いハンドバッグを大事そうに抱えそれから目を離さなかった。その現金はサンフランシスコのゲイカップルの代理母になった報酬150,000ペソ(7,000ポンド)日本円で約120万円の最後の分割払い金だった。赤ちゃんを譲り渡すために余分のお金を要求したという濡れ衣を着せられ代理出産斡旋業者から捨てられトラウマとなった1年を経て、Nancyは代理出産をすることにそれほどの価値があったのか確信できなくなった。「ただお金が欲しかっただけ。でも今はお金も全部なくなった。」24歳でメキシコシティの貧しい地域に住むNancyの話は、インドやタイにおける代理出産規制の強化を背景に、新しく南メキシコのタバスコ州が国際的な代理出産の中心として出現したことを物語っている。

メキシコにおける「代理出産の旅」が順調に運ぶ一方で、悪辣な代理出産斡旋業者によるお金や卵子の盗難、妊娠している代理母への精神的な虐待、支払いへの手抜きといった恐ろしい話がある。また多数の代理母は精神的、肉体的に代理出産に適合するかどうかの厳しい審査なしで採用されていた証拠もある。代理出産斡旋業者は疑いなく合法的なサービスを提供していると言うが、実際にはタバスコ州での代理出産は、利他的であることを要求されるため、法的なグレーゾーンで全ては行われている。
「良い代理出産斡旋業者と悪い斡旋業者がいます。」タバスコ州首都ビヤエルモサ出身で斡旋業者の経営するハウスや自宅にいる代理母達を訪問している看護師は、名前を公にしないことを条件に、代理出産斡旋業者には代理母との約束を守る業者と守らない業者がおり、代理母達がなんとか自力でやっていくことを求められていると語った。

1980年代後半よりいくつかのアメリカの州において、女性が遺伝的な関連のない赤ちゃんを妊娠することで報酬を得られる商業的代理出産が実施されていた。しかし費用の高騰100,000ドル(61,000ポンド)にともない、医療ツーリズム斡旋業者は代理出産が許可されていて、もっと安い費用で行えるいくつかの国を見つけた。何年もの間インドは代理出産ツーリズムで世界の中心であったが、代理出産の依頼主は結婚している異性同士のカップルに制限する厳しい法律が2012年末に制定され状況は一転した。

数ヶ月の間に国際的代理出産斡旋業者は、彼らの焦点を1998年以来タバスコ州民法で商業的代理出産が許可されているメキシコのタバスコ州に切り替えた。斡旋業者は最初の拠点を、タバスコ州都ビヤエルモサから450マイルのカンクンに設置した。カンクンはすでに医療ツーリズムの中心であり、リゾート地の砂浜と、太陽、海、そして今は代理出産を依頼主に約束した。斡旋業者は、赤ちゃんはタバスコ州生まれになるのでIVFがどこで行われるかは問題ではないと話した。

国際的代理出産斡旋業者は、同性愛者の市場に焦点を合わせた主にインターネットの上の広告で、ドナーのネットワーク、通常アメリカの半分以下の価格で喜んで子宮を貸す女性やクリニックの情報を提供した。斡旋業者は、ダウン症の赤ちゃん引取りを拒否したオーストラリア人カップルの事件後タイ政府が代理出産規制の強化に乗り出した結果、最近オーストラリアからおし寄せる多数の問い合わせについても報告している。

ビヤエルモサを拠点とするMexico Surrogacyを設立したCarlos Rosilloは「今この瞬間にも1ヶ月あたり10人から15人の代理出産による赤ちゃんが誕生している。でもこれが毎日10人から15人になると問題の始まりだ。我々がそれに備え準備をしてないと混乱が生じることになる。」と語った。

代理出産斡旋産業は、すでにカンクンの先駆者であり多数の依頼主から手付金を騙し取ったPlanet Hospitalの事件に対処している。カリフォルニアを基盤とするこの企業は破産を強いられ、アメリカ合衆国FBIの調査下にある。
この事件は代理母の脆弱な状況をはっきりと示している。Planet Hospital閉鎖後、妊娠中の5人の代理母と、胚や受精卵の移植を待つ女性達が残された。彼女達はその際ひどい扱いを受けたと言うが、当時Planet HospitalのマネージャーだったMarisol Garibayは、ライバル会社が彼女の立ち上げた会社の営業妨害を意図して流布したにすぎないとそれを否定している。

代理母の脆弱な状況は部分的には彼女たちの難しい法的立場に根ざしている。タバスコ州民法では代理出産が許可されており、出生証明書には代理母ではなく、契約した親の名前が記載されるが、その一方で代理出産は英国、カナダ、オーストラリアでなされるように「利他的」であるべきとも定められている。
タバスコ州における代理出産のブームは、比較的保守的な文化に育つ貧しい女性達が、代理出産にかかる費用と感謝の気持ち以外に見返りを求めず、しばしばゲイや外国人に親になるチャンスを与えたいと思う高潔な衝動に根ざしていることをも意味する。
Nancyはサンフランシスコのゲイカップルのために女の赤ちゃんの代理母になるというアイディアを気にいっていた。「いつの日か、彼女が私に興味をもって尋ねてくれるかもしれない。」
しかし大多数の女性達は、たとえそれが因習に一石を投じることとなろうと彼女達が就ける他のどの仕事よりも稼げるという約束に動機づけられて代理母となっている。
3人の子を持つシングルマザーはノウルェイ人男性の赤ちゃんを妊娠中だが、隣人や友人達からまた妊娠したことへの説教を受け家族の中での立場が危うくなっても、真実を話すつもりはないと語った。自身と斡旋業者の名前は出さないように頼みながら、赤ちゃんを売るという恥辱を振り払うことはできないが、代理母であることには満足している、月払い10,000ペソの報酬は、以前彼女がメイドとして働いていた収入の3倍にあたると、彼女はこう話した。

代理出産斡旋業者は、ウェブサイトで医療費と生活費以上の代理母への支払いを示してはいない。斡旋業者の1つNew Life Mexicoの代表は、代理母が斡旋業者から受け取る13,300ドルを報酬と呼ぶことは許されないといった。けれどもしそれを、経済的援助と呼ぶことが許されるなら、それはその言葉どおりになる、それがこの国のやり方だと語った。
Mexico SurrogacyのCarlos Rosilloは、法的に詳細な調査に耐えうる契約を発展させた形としてcontracting parentsより「寄付」をつのり、それを代理母へ「援助」の形で渡す慈善団体を立ち上げた。「代理母達は我々の最も大切な資産であり我々は彼女達の世話をしたい。」と彼は語る。けれども彼もまた、代理出産斡旋業者が代理母を保護するという彼らの約束を守ることを強制する法律がないことを認めた。
代理母は、もし妊娠中に依頼主の気持ちが変わっても自分が子供を抱えどうすることもできないことに気がつく。赤ちゃんに責任があることと同様、契約にも依頼主は責任があるが、もし彼らが市民登録所に現れなかった場合、どうするべきか、次にどうなるのかは明らかにされていない。
ある午後代理出産斡旋業者の事務所で交わされたスペイン人のカップルと彼らの代理母であるLauraのスカイプでの会話にもそのヒントはなかった。Lauraは彼らの双子がお腹をよくけるので男の子であると知っていたと話し、カップルの1人は赤ちゃんの性別はどちらでもいいと話した。「私は彼らを助け、彼らは私を助けている。母は最初はショックを受けていたけれど、いまでは理解してくれています。」とLauraは語った。

ビヤエルモサを基盤としGMSと呼ぶ代理出産斡旋業者を経営する代理出産弁護士のLeón Altamiranoは、どんなやり方であれ取引が行われたのなら契約書が存在する限り、依頼主が子供を家に連れて帰ることへの真剣さは証明されている、たとえ代理母への支払いが契約書に記載されていなくとも何も心配しなくても良いと主張する。「依頼主の最も大きな心配は、代理母が赤ちゃんを渡さないのではないかということです。取引を破りたい人は誰もいません。」
代理出産斡旋業者が代理母への支払いや世話についての大部分をコントロールしており、もしその斡旋業者と代理母との関係が悪化したら、代理母には頼るべき場所がほとんどないことになる。Claudiaは30歳で、前Planet Hospitalの代理母であり事件後Babies at Homeに移ったが、Facebookのメッセージ経由で水も電気も通じないアパートと不充分な食事を与えられている現状を訴え、助けを求めた。アメリカ、ニュージャージー州のカップルの子供を妊娠しており、そのカップルがライバルの斡旋業者にクラウディアの救助を求めBabies at Homeより彼女を救出した。
けれども過熱する代理出産産業は、そのダークサイドを直接経験する者たちでさえ、約束される報酬という申し出をあきらめたがらないという現象を起こしている。
Claudia の赤ちゃんの父親の一人、Thomas Chomkoは、彼の新生児が集中治療で苦痛の3週間を過ごし感染症から回復したのは、代理母への移植前の不十分なスクリーニングが原因なのではないかと疑っていると電話インタビューで語った。けれど彼は、自分の話がメキシコでの代理出産の潜在的な親の意欲をなくすものであってはならないといって譲らない。
母乳を止める薬物治療を受ける余裕がないため出産後4ヶ月がたっても母乳がでているNancyでさえ、二度目の代理出産挑戦を考えている。「今ならどうすべきだったかがわかる。」彼女が物事にちゃんと準備して対応することで落とし穴にはまることを避けられるだろうと説明した。「これ以外に娘をこの貧しい地域から出す他のどの方法も考えられないから。」


Surrogacy boom in Mexico brings tales of missing money and stolen eggs
[The Guardian September 25 2014 ]
by technology0405 | 2015-03-31 08:47 | Countries | Comments(0)


昨日、中国自然弁証法研究会生命倫理学専門委員会と広州医学院が共同主催する「第二回全国生命倫理学学術会議」が開催された。会議では「代理出産」「精子提供」の匿名原則、いわゆる「代理出産や精子提供で生まれた子供に出自を告知すべきか」という問題をめぐって議論を交わした。
華中科技大学大学院哲学科の学生斎佳は代理出産の社会的役割を肯定しつつ、以下のような代理出産のもたらす弊害への注意を喚起した。

①代理出産の実施は一人っ子政策と相反するものである。「生育許可」のない出産で生まれた子供は戸籍の確保が非常に困難であり、監護権の認定も難しくなる。
②養育権、面会権など、代理母の権利が保障できない。
③代理母と依頼者の間に不倫が起こる可能性が高い。
④売春、蓄妾の疑いがある。

ベルギーゲント大学生命倫理研究所の廖挙紅は「ヒトには自分の出自を知る権利があり、一刻も早く精子寄付で生まれた子供に出自を知らせるべきだ」と述べた。家族との関係の維持や差別問題を考慮する上で、廖は「双軌制(二重制度)」の実施、すなわち「提供者は匿名で寄付するかどうかを決め、レシピエントのカップルは匿名で提供された精子を使うか、個人情報を公開している精子を使うかを決める」という折衷案を提言した。

2008.12. 8 「代理出産や精子提供で生まれた子供の出自を知る権利 出自を告知すべきか」
by technology0405 | 2015-03-03 13:01 | Countries | Comments(0)


オーストラリア人カップルがインド人代理母の生んだ双子2人共を連れ帰るのを拒否し、1人の子どもがインドに遺棄されたという。この事件は2012年に起き、オーストラリア人カップルに対する疑惑は、大きな論争を引き起こした。

連邦司法長官ジョージ・ブランディスは、商業的代理出産の調査を続ける可能性について考慮し始めている。オーストラリア家庭裁判所長官ダイアナ・ブライアントは、疑惑の事件について、国家的な調査がなければならないと考えていると語った。ABC Newsはインドで代理母により生まれた一組の双子を巻き込んだ事件の真相を暴く調査に乗り出した。オーストラリア人カップルはすでに子どもを1人持っており、彼らはその子どもとは違う性別の子どもを持つことを望んでいたようである。代理母は男女の双子を出産したが、カップルは望まない性別の子どもの引き取りを拒んだとみられる。

ニューデリーのオーストラリア大使館員達が家庭裁判所長官ブライアントに語ったところによると、オーストラリア政府は双子2人共をカップルが連れ帰るように、カップルが望んでいた方の子どものビザの発行を延期したと思われる。ABC NEWSの調査によると上層部の政治家より大使館へビザ発行延期の圧力がかかったとみられるが、当時外務相だったボブ・カーはこのインド代理出産児遺棄事件への関与を否定している。

1人分しかビザが発行されていないその間、大使館員達は子どもの両方を連れ帰るようカップルに説得と交渉を続けたが、結果的にカップルは彼らが望んだ性別の子どもであるかどうかは不明だが、1人の子どもだけをオーストラリアへ連れ帰った。「両方の子供たちを連れて行くことをカップルに要求する法的権限が大使館員達にはない中で、彼らは道徳的に最善を尽くしていました 。私は彼らにその後もう一人の子どもに何が起きたのかを尋ねました。彼らは友人と名乗る誰かがインド人の別の家族のもとに子どもを連れて行ったと言いました。」と家庭裁判所長官ブライントはABC Newsに語った。「大使館員達は、友人というのは疑わしいし子どもを連れて行くにあたり、実際に金銭の授受が行なわれたのではないかという懸念を私に示しました。」この事例で大使館員達は深い精神的外傷を負ったという。

これが真実であるならば、捨てられた子どもを連れて行くためにお金が使われるというこの事例で起こったことは法律で罰せられることであり、人身売買に等しいと家庭裁判所長官ブライアントは語った。インドでのこの事件をブライアントは国立家族法会議でも語り、それはメディアを通じて発表された。また同じ会議上でジョン・パスコー連邦巡回裁判所首席判事は、国際的な商業的代理出産の国家的調査を呼びかけている。「私はインドでの事件、この問題がそれに値する注目を受けなかったことを懸念しています。国際的代理出産は人身売買の様相を帯びてきています。」




Australia ‘Helped’ Couple Abandon Child Born to Indian Surrogate Mother

[InternationalBusiness Times February 23,2015]

Australian couple abandons surrogate baby in India
[
Sydney Morning Herald October 8, 2014]

Australian couple left baby born in India to surrogate because of its gender
[Vancouverdesi.com October9, 2014
]

Judge tells media Australian couple left surrogate baby born in India because of its gender
[FOX NEWS
October 08, 2014]


by technology0405 | 2015-03-02 15:10 | Countries | Comments(0)


葉剣、呉敏(2006)「代理出産技術における倫理的や法的再考」『河南医学研究 15』pp.178-180



中国では「誰かに代わってもらって妊娠する」という行為は法律的に禁止されていない (1)。ゆえに、国民はその意思を持っていれば上記の行為を行っても問題にならない。契約法にも違反していないし、もし双方が合意に達していれば、禁止すべきではない。さらに、世間では強い需要が存在しているゆえ「代理出産を合法化すべき」と唱える専門家もいる。しかしながら、代理出産によって起こされる倫理的問題や法的問題は無視することができない。

1. 代理出産技術における社会的倫理再考
まず、代理出産の技術はわが国の国情に合わないと思われる。わが国が2000年以上も儒教の影響を受けてきており、現在に至っても儒教の倫理観が大多数の国民の心に留まり続けている。代理出産という倫理観に反した行為は少なくとも現在の人々に受け入れられそうになく、代理出産で出生した子供たちも差別のまなざしを浴びながら生きていくことは間違いないであろう。また、わが国はいまだに未だに発展途上国であり、貧困や格差の問題が根強く残っている。実際のところ、富裕層は国民のごく一部であり、逆に経済的に最低限の生活すらできない人は多々いる。この状況の下で、代理出産の高額報酬のためにあえて危険を冒す女性が増えていきかねない。その結果として女性が商品化されてしまうことになる。したがって、わが国では代理出産を禁止すべきだと思う。
次に、代理出産の技術の運用は公衆の利益を犯しかねないと考えられる。現在の中国において代理出産はほとんどの国民の利益や社会全体の利益に合わなく、法律の「平等原則」に違反していると筆者は思う。代理出産の実施は莫大な金がかかり、ごく一部の富裕層の家庭を除けば治療費用だけでもほとんどの家庭が負担できない。もっと注目してもらいたいのは、一部の女性が「美意識」に促され、金銭を駆使することで妊娠や出産がもたらす苦痛から逃避しようとしていることがある。その結果、「富裕層の人が貧困層に出産という責任を転嫁しようとしている」ということになり、高いリスクが伴っているだけでなく、一人の人間としても不公平極まりないといわざるを得ない。

2. 代理出産の法的再検討
中国現行の民法から見ると、代理出産は女性の身体権を犯すことになる。身体権をめぐる議論はまだ続いているが、憲法第37条では「公民の身体を侵害することを禁ずる」と明記されており、女性が自分の体を支配する権利を持っている。したがって、女性の生殖器官である子宮を自分の意思で支配すべきだということは言うまでもないであろう。ただし、その権利の行使は無制限なものにならないよう、ある程度の制限を設ける必要がある。実際のところ、現代民法理論では公民の身体権を放棄、もしくは譲渡することは無効だと明記されている。
次に、婚姻法の角度から見ても、代理出産がもたらした弊害も言うまでもないであろう。まず、親族関係を混乱させる恐れがある。子供の母親は誰かという問題が起こり、事実上数人の親を持つことになってしまうこともあり得る。遺伝的親(卵子と精子の提供者)、産みの親(妊娠した代理母)、養育親(子供の扶養者)、どちらが親としての義務を果たすべきなのか?親子関係はどうやって確立するのか?代理出産で生まれた子供の法的地位はどうなるのか?上記のような問題は往々にしてあるものである。
さらに、契約法の角度から見ても代理出産は違法だと思われる。代理出産の契約は合意に達してから締結したものであるが、その契約は法的効力がなく無効なものだと筆者は思っている。契約法に従い契約を作ったといっても、内容の面では現行の法律に違反する箇所があり、その上社会や公衆の利益を犯すため、契約が無効になる。実際のところ、代理出産は上記の憲法第37条に違反しているだけでなく、『民法通則』の第98条「公民の生命健康権」にも違反している。したがって、契約締結という方法で代理出産を合法化しようとすることは間違っていると考えている。


(1)代理出産に関する法律はこの論文が提出された時点より5年前ほど実施されており、この論文の本文にも「代理出産が法律によって禁止されている」と繰り返して強調している。しかし、ここでは「誰かに代わってもらって妊娠するという行為に対して法律的に禁止されていない」という前文と明らかに矛盾していることが記載されている。ただし、「代理出産」ではなく「誰かに代わってもらって妊娠するという行為」という表現が用いられている。
by technology0405 | 2015-02-18 10:21 | Countries | Comments(0)

声明

タイでの代理出産状況はいまだ定まらず、少しのことで変更もありえることを依頼親は認識すべきである。タイ当局は早急な商業的代理出産禁止に向けての法整備を考えており、タイ政府だけがその間、経過措置と出国手続きをどうするかを決定することができる。タイ移民局は現在、生物学的な親と代理母からの子どものタイ出国を許す合意のもと親子関係と子どもの市民権を確認できる特定の書類の提示により外国人の両親が代理出産で生まれた子どもを連れて出国することを許可している。より詳しい情報についてはアメリカ大使館市民サービスへ問い合わせる必要がある。

 タイでの代理出産に対し法的に懸念のある親は、より詳細な情報を得るため弁護士に相談することを勧める。アメリカ大使館は英語の話せる弁護士リストを提供している。


タイでの生殖補助医療(ART)

タイでの生殖補助医療(ART)による代理出産を考えている依頼親には、できる限り情報を調べ親権と養育する権利の諸問題に経験豊富なタイの弁護士から法的な助言を求めることを奨励する。また雇おうと思っている代理出産エージェンシーやクリニックも調べることを勧める。前もって代理出産におけるアメリカ市民権の付与の要件を理解するために、バンコクのアメリカ大使館やチェンマイのアメリカ総領事に直接質問してもよい。

タイでの商業的代理出産は無秩序なままであり、タイ医学評議会はIVFとgestational surrogacyを規制している既存の医学ガイドラインの実行を強化してきており、代理出産法の草案は商業的代理出産の禁止と第三者を通しての代理出産協定を仲介することの禁止を提案している。現在代理出産契約の法的立場は曖昧なままである。タイの法律では産みの親―代理母―が、代理母の卵子が妊娠のために使われたかどうかにかかわらず、子どもの法的な母親とみなされる。現在の代理出産契約は、代理母から契約親への法的親権の移行のために十分なものではなく、法的親権の移行はタイ裁判所命令を通してのみ遂行される。


代理出産で産まれた子ども達のアメリカ市民である証明:

アメリカ市民の海外出産領事報告

 法律上の全ての必要条件を満たすアメリカの市民権をもつ親の海外で生まれた子どもは、 アメリカ国民としての資格を持つ。それはConsular Report of Birth Abroad (CRBA)とアメリカのパスポートによって証明される。タイでの代理母による代理出産を経て子どもを得たアメリカ市民(国民)の親は、もし子どもとアメリカ市民(国民)の親との間で遺伝的つながりがあることの十分な証拠を見せることができれば、アメリカ市民権をその子供に付与することができる。これはDNA鑑定によりなされる。


・DNA鑑定完了には1~2ヶ月かかることに注意

親はこのプロセスに充分な時間を見ておくこと。書類の要件に不備がある場合、より時間がかかるためCRBAのウェブページをよく確認してガイダンスを理解しておくこと。

・DNA鑑定のプロセスを早く進めたい親はDNAキットを事前予約することができる。

リストの中の研究所を選び連絡をとること。その際必ず子どもとテストを受ける親の名前を知らせること。完了したらDNABangkok@state.gov
にe-mailを送る。領事報告インタビューと DNAテストは別の日に行われ、DNAテストの日程については研究所より親に直接連絡が入る。


CRBAのリストに載っている親の名前はアメリカ市民であり、子供と生物学的な関係がある。もし一人の親だけが生物学的な関係があり、もう一人の親がタイの法律のもとに親である場合は、もう一人の親の名前もリストに載せなければならない。


タイにおける代理出産と法的な親であることの関連性

CRBAはアメリカ市民権を証明するが法的な親権を証明するわけではないことに注意する。タイには代理出産を管理する法律がなく、アメリカ市民による受精卵の提供があろうとタイの出生証明書上の産みの親(代理母)を子どもの法的な母親としている。そのようなケースでは遺伝上の母親は、子どもとの遺伝上の関係が確立するとCRBAのリストに載るが、現在のタイの法律のもとでは子供の法的な母親になることはできない。

アメリカ市民の父親は出生証明書に父親として登録されるが、父親に子どもの親権、保護の取り決めが裁判所命令としてなされていない場合、タイの法律では未婚の母から生まれた子どもを保護する権利は母親に付与される。代理母が結婚している場合、彼女の配偶者がタイの出生証明書には子どもの父親として記載されることもある。全面的な子どもの親権の獲得のためには、タイ裁判所に完了するまでに数か月間はかかる申し立てをする必要がある。より詳細な情報を得るためには、経験のあるタイの弁護士に相談することが望ましい。大使館は弁護士リストを提供している。


代理出産におけるアメリカパスポートの申請―代理母の署名

代理出産による子どものアメリカパスポート申請には、(CFR)第51条28のもとに列挙される例外を除き法的な親両方の同意が必要とされる。子どもを法的、全面的に保護する権利をタイの裁判所命令として親に下されない場合、代理母は子どものパスポート申請時に法的な母親として署名するか、もしくは代理母が署名できない場合は代理母の公証人による同意が必要とされる。さらに法的な親は子供が16歳に達するまでの将来的なパスポート、その全てに署名しなくてはならない。


Assisted Reproductive Technology (ART) that Uses Surrogacy in Thailand
[バンコク、アメリカ大使館]


by technology0405 | 2015-02-02 13:41 | Countries | Comments(0)

張天澤、施輝娜(2014)「民法における精子提供制度をめぐる社会的倫理問題、法律との軋轢や調和」『理論界 492pp.73-76


論文概要:「精子提供」、すなわち非配偶者間人工授精(AID)とは、第三者の精子を用いて生殖補助医療を行うことを指す。わが国では精子提供者が子供を知る権利やその子供が出自を知る権利に関する法律は未だに存在しておらず、婚姻法に関する司法解釈の条例を悪用(?)すれば精子提供者がその子供との親子関係を確立することができる。排除請求に関する法律がない限り、親子関係が一旦成立すれば、社会秩序の崩壊を招きかねない。基本規程である『人類精子庫基本標準興技術規範[1](ヒト精子バンクにおける基本操作規程、筆者訳)』においては守秘義務に関する条例が極めて曖昧で、内容自体が矛盾している箇所も多々存在している。そこで、本稿では主に国内外の精子贈与に関する知る権利やその他の権利などのような法律分野の問題を扱い検討し、解決策を提言した。

[1] http://www.doc88.com/p-848872987033.html


章立て

  1. 国際条約における子供が出自を知る権利

  2. ドイツ:保守主義の影響下の児童中心主義

  3. ほかの国における子供が出自を知る権利の現状

  4. わが国の子供が出自を知る権利の法律の制定及び再考

  5. 結論


(1)知る権利は人権のひとつであり、剥奪すべきではないし、剥奪してはいけない
(2)子供の知る権利は何らかの契約によって除外できるものではない
(もしくは「子供の知る権利は何らかの契約によって除外されてはいけない」)
(3)AIDならではの法律を制定すべきである



馬玲、林秋華、杜玉開(2006)「非配偶者間人工授精の倫理や法律問題の一考察」『医学と社会(Medicineand Society6-19pp.46-48



http://www.doc88.com/p-95627931343.html

章立て

  1. 親子関係の複雑化とAID子供の法的地位

  2. 独身女性はAIDをしてもいいか

  3. AID生育における同意原則

  4. 子供の出自を知る権利について

  5. 精子バンクと近親交配の問題



4. 子供の出自を知る権利について


 わが国では政府がAIDの実施中に互いの情報開示をしないよう要求している(「匿名性」を指す。中国語原文:「互盲」原則に従う)。寄付した精子でAIDを行う場合、寄付者とAIDを受ける夫婦及び出産した子供、AIDの実施に関わるすべての医療機関の関係者は「互盲」原則に従わなければならない(互いの個人情報を開示してはいけない)。トラブルが起こらないよう医療機関の関係者は守秘義務を果たさなければならない。ここで一つ大きな問題がある:AIDで生まれた子供の出自を知る権利に関する問題である。子供が成長していくと遺伝学的な親を知らせるべきか?もし偶然に子供の恋愛対象は遺伝学的な親の子供であれば、近親婚を回避するために遺伝学的な親の情報を子供に開示するべきか?元々、「互盲原則」や守秘義務が機能しているため、精子提供者の情報を知りようがない。このような状況の下に、AID子供の立場から見ると不公平で極まりないのである。したがって、どのように情報開示の問題を円滑に解決するかは今の社会にとって非常に重要な課題の一つと言っても過言ではないであろう。2003年公開した『人類補助生殖技術やヒト精子バンクにおける倫理的原則』では下記のように述べている。



 AIDを受ける夫婦及びAIDの実施に関わるすべての医療機関の関係者は精子提供者の個人情報を調べる権利がない。寄付した精子の使用は厳重な管理の下で行われなければならない。精子バンクは匿名という前提の下でAID子供に医学的な情報つきの婚姻お問い合わせサービス[1]を提供する義務がある。


 上記の条例は今までと比べれば一歩進んでいると言えるが、完全にAID子供の知る権利



[1] 精子バンクは精子提供者所持の遺伝病などのような必要とする情報をAID子供に開示した上で、未来の結婚相手に対する相談に乗る義務があるということです。


李信暁、崔愛玲、付峰、史文博、李良恵、田甲楽(2014)「大学生の精子寄付における倫理的研究」『中国医学倫理学 27-1

pp.144-146

http://yxllx.xjtu.edu.cn/PDF/201401/48.pdf

論文要旨:現在、わが国では各地の精子バンクが深刻な精子供給不足問題に悩まされている。精子バンクの関係者は地元の大学生をターゲットにし、大学キャンパスを中心に精子寄付の宣伝活動を展開している。しかし、わが国の未来は大学生が背負っており、大学生は大学で自分自身を高めていかなければならない。そこで、本研究は大学生の精子寄付に対する認識や、精子寄付のもたらす身体的な害と心理的影響、学業と未来の家庭生活と婚姻生活にもたらす影響に対して倫理的考察を加えることで、社会の注目を集めて大学生の心身健康を守ることを目指す。





Abstract: At presentthe major sperm banks in China are short of source of spermand the sperm banks take the university campus as a main positionfor donors propagandatake the college students as the mainobject of donors publicity Howeverthe college students shoulder the countrys future and their each auality is being constantly improved This paper analyzed the cognition of college students to donatespermsperm donation process physical harm and psychological impact on thecollege studentsand the studies and future familymarriage life aspects so as to cause social attention from all walks of lifein order to let college students get better protection.



  1. 大学生の精子寄付に対する認識

    大学生の生命倫理観が家庭環境や世論に大きく左右される。一部の精子バンクの関係者が報酬を誇大宣伝する一方、健康への悪影響を故意に隠蔽している。わが国ではほとんどの大学生が生活費を稼ぎようがなく自立できない。筆者の調査によると、精子寄付に応募する大多数の大学生が報酬金目当てであり、富裕家庭出身の学生であっても補償を求めることがある。ほかに、ごく一部の寄付者がけしからぬ動機に駆られて「刺激」を求めるために精子寄付に応募したこともある。

  2. 精子寄付の大学生に与える影響
    2.1(不当な?)精液の採取方法のもたらす身体的な害
    一般的には精液の採取方法は自慰方式であるが、自慰の快楽に溺れて健康への悪影響をさらに加速していく恐れがある。
    2.2 精子寄付の学業に及ぼす影響大学生は本分が勉強であるが、精子寄付が終わるまでおよそ1年以上の時間がかかる。
    その過程中かなりの時間を費やしてしまい、挙句に学業に支障をもたらすことになる。
    2.3
    精子寄付の大学生に与える心理的影響
    中国伝統的な道徳観の影響の下に、個人情報が漏洩してしまい、知人や家族に精子寄付のことを知られるという
    予想外のことが起こると、当人に多大な迷惑をかけることになる。

  3. 精子寄付によって起こる家庭の倫理的問題
    3.1
    AID児と伝統的家庭における親子関係
    近年、精子寄付によって起こる家庭内のトラブルが見られるようになってきた。保護者間のトラブルが発生すれば、供が自分の身分を疑いはじめる。そこでさらに連鎖的にトラブルが起きる恐れがあるので、そうならないよう解決策を真剣に検討しておく必要がある。
    わが国では一般的にはAID児に出自を教えていない。Kateなど[1]は実験を通して「半数以上の専門家や精子寄付者がAID児に出自を教えるべきだと思っている」という結果を得たと述べたが、出自を教えることにより起こる心理的な問題、すなわち「AID児が自分の真実を知っていれば心境はどう変わっていくか、他人に知られると差別的扱いを受けるか心配する」という問題が続いて起こると思われる。
    わが国の『婚姻法』では、AID児のもつ権利や義務は自然妊娠で生まれた子供と同じであると明示されている。しかしながら、AID技術は海外から導入してきた新しい技術であり、諸外国ではAIDにおける法制度が既に完備されているのに対して、わが国では未だにAIDに関する公式的なものが存在していない。それゆえ、AID児も精子提供者も、生活におけるあらゆる権利が保障されないまま生きていかなければならないことになってしまう。実際のところ、AID児と自然妊娠で産まれた子供の間に紛争が生じたことが報道されている[2]。したがって、精子寄付者の不安も重視されるべきだと考えている。
    3.2
    精子寄付により高くなる近親婚の可能性
    わが国の法律には「一人の男性の精液を5人の女性に妊娠させるのが上限である」という条例がある。しかし、匿名性(原文:「三盲法」)により個人情報が厳重に制限される以上、互いに「誰が誰の子供か」ということを知りようがない。その結果として、近親婚の確率は大幅に上がることになる。

  4. 大学生における精子寄付で起こった倫理的問題への対策
    4.1 寄付者への管理や心理カウンセリングの強化
    近親婚とならないよう精子寄付者とAID家庭のデータの厳重保管や追跡を徹底する。
    精子の商品化にならないよう、1回以上の精子寄付を禁じ、さらに、精子バンクのデータを全国共有する。
    心理カウンセリングを行う。
    4.2 精子バンクへの管理の強化

    4.2.1 精子バンクの成立許可をより厳重、慎重に

    現時点でわが国では16個の精子バンクが通常運転している。これから新たな精子バンクを設置する際に、高い技術水準を有するかつ生殖補助医療専門の機構に限定する必要がある。

    4.2.2 精子バンク管理の法制化や倫理制度の改善

    AID技術の濫用や商品化にならないよう精子バンクの倫理学的管理を重視しなければならない。




    [1] 出典なし

    [2] 出典なし






















































by technology0405 | 2015-01-28 13:13 | Countries | Comments(0)

中国の精子提供

近年、世間の価値観の変化や補償金の引き上げなどの要因で、中国では精子提供が異常なまでの人気である。中国広東省にある人類精子バンクに保存されている精子の提供者は95%以上が大学生であり、応募者の人数があまりにも多すぎるゆえ今年の時点ですでに来年分の募集定員数の精子を入手してしまうということも少なからずある

補償額が増額されて以来、以前より多くの学生が合計およそ3,000元(約50,000円) 補償目当てに精子提供をしてきたと、精子バンクの責任者が述べた。最初のステップでは、健康診断に合格した提供者は300元(約5,000円)、不合格者は50元(約800円)がもらえる。次に、合格者に5-10日ごとに一回精子を採集してもらう。十分な量を取るために総計10回程度の採集が必要とされ、毎回採集が終了した後に直ちに補償金を支払う。

責任者の話によると、以前、提供者は毎年500人ぐらいしかいなかったが、去年では900人もいたという。精液サンプルを既に1,500個以上入手しており、合格率は30%に達し、試運転の段階より10%も高かった。95以上の提供者は大学生もしくは大学の卒業生であり、修士や博士の提供者も相当な数に達している。

中国のネットでは「精子採取の際に美人の看護婦が『手助け』をしてくれる」という噂話が広がっていたが、責任者がそれを否定している。実際のところ、待機している間『人之初』というような健康雑誌を提供者に読ませ、その後個室へ案内し、グラビア雑誌やアダルトビデオを見せて採取してもらうという流れである。

「广州男大学生热衷捐精 补贴提价成主因」(日本語訳:精子提供が広州の男性大学生の間に流行中 補償金の値上げが原因か)
[鳳凰網(元ソースは長江日報) 2011.3.9 ]



by technology0405 | 2015-01-19 16:18 | Countries | Comments(0)
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