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出自を知る権利〜オーストラリアタスマニア州



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オーストラリアタスマニア州では、1970年代、80年代くらいまで、新鮮精子を使った人工授精が行われていたと考えられる。
あるクリニックでは、4-5名の精子ドナーがいて、女性と対面せず新鮮精子が提供され、5人の子供が生まれたらそこで提供はストップされた。
また、別のクリニックでは、精子ドナーが足りなかった。そこで、医師自らが精子を提供していたという。

この報告書による提案は以下の通りである。

・タスマニア州はドナーからうまれた人の情報へのアクセスの問題に対応すべきである。

・個人を特定する情報も、特定しない情報も共に強制的に登録されるべきである。

・全ての記録は、一箇所のセンターに登録されるべきである。恐らくはBirth, Deaths and Marriagesが適所である。

・ドナーと親、子供らの間に入って調整し、サポートする人々が必要である。

・2004年以前の提供に関しては、Contact Veto/preference statement システムが導入されるべきである。ドナーのプライバシーはバランスされるべきである。

・ボランタリーな登録制度もまた必要であり推奨されるべきである。記録が抹消されているケースもあり、その場合に有効である。

・子の出生証明書に追加情報がある旨をを記載すべきである。

・ドナーの個人を特定する情報/特定しない情報へのアクセス権を16歳以上の子どもに認めるべきである。周囲の大人のサポートがあれば、決断は可能である。


ドナー情報の開示に対して積極的である理由として、養子法との関連が指摘できる。

タスマニアの養子法 (Adoption Act 1988)には、次のように記載されている。

・18歳以上の子供は養子前の出生記録にアクセスできる。

・18歳未満の子供の場合、養親の同意書があればアクセスできる。

・生みの親、その子、その子孫は、養子に出した子に関する個人を特定しない情報にアクセスできる。養子が18歳以上になれば
個人を特定する情報にアクセスできる。

・養親は、生みの親の個人を特定しない情報をいつでも得ることができる。また、養親の同意書があれば、個人を特定する情報を得ることができる。

タスマニア養子法Contact Vetoについて
・関係者はcontact vetoを出すことが可能である。違反すれば処罰される。また、いつでも撤回できる。
・Compulsory Consultation: 情報を得る際には、カウンセリングを受けることが必須である。


ビクトリア州の養子法(Adoption act 1984)について
・18歳以上の養子は、オリジナルな出生証明書にアクセスできる。
・18歳未満の養子は、養親の同意書があればアクセスできる。そして、生みの親の同意書があれば、個人を特定する情報にアクセスできる。
・生みの親とその子供は、養子について個人を特定しない情報にアクセスできる。養子が18歳以上になって、同意書があれば、養子の個人を特定する情報にアクセスできる。もし18歳未満であれば、養親の同意書で代用できる。
・Contact Vetoのシステムはない、Contact Preferenceのシステムはある。
・養子になった人は、自分でコンタクトをとることもできるが、専門家に援助してもらうこともできる。







by technology0405 | 2019-07-06 19:22 | Materials | Comments(0)
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