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インドART法案の動向―2013年8月

インド政府内で、ART法案をより「女性中心」にしようという動きが始まっている。

2013年7月24日、政府のCivil Society Window initiativeの一環として、SAMAが国家計画委員会に招かれ、インドの商業的代理出産についてプレゼンテーションを行なった。Dr. Syeda Hameedを議長とし、計画委員会、 保健家族福祉省、インド医療評議会(ICMR)、法務省、国立子供保護委員会、インド登録長官事務局などの代表が出席した。ドキュメンタリー映画‘Can we see the baby bump, please?’鑑賞後、SAMAによる簡単なプレゼンテーションがあり、その後数時間にわたって議論がなされた。

Sayeda Hameed議長は、代理母が子供に愛着を持つことを恐れて授乳させないようにする現状について疑問を呈した。なぜ代理母が子供とつながりを感じてはいけないのか、出産後の代理母の権利はどうなのか、代理母はどの時点で子供を引き渡すべきか、ということにも言及があった。
「保健省は、これほど慎重に扱うべき法案を急いで可決すべきではない。」とHameed議長は述べた。

この会議において、2010年法案が、契約の透明性と代理母の保護において不十分であると指摘された。
計画委員会は、この指摘を受け、2010年法案に実質的な変更が必要と認め、法案の内容についてさらに十分検討するようICMRに指示した。

この会議が契機となり、ART法案2010の内容についてさらに検討を進めるため、インド国家計画委員会は、近く専門委員会を設けることを決めた。専門委員会の構成およびその運営は計画委員会がまとめ役となって進めるという。

2013年8月8日には、国会審議の前段階として、法案が閣僚会議にかけられた。法案の内容は、同性同士のカップルや、外国人のシングルあるいは同棲カップルには代理出産を認めないというものだった。代理母の年齢制限についても定められた。

2013年1月、内務省は同性愛者とシングルの外国人がインドに代理出産しに来ることを禁じた。最新版はこの禁止を反映した形になる。また、法案は法務省と外務省の意向によっても数か所修正されているという。(ICMRは2013年版をまだ公表していない。)

評論家たちは、ART法案が厳しくなることで、タイのような基準の緩い国へ患者の渡航先が移るだろうと指摘する。これまでインド代理出産を仲介してきたエージェンシーの中には、すでにタイに新しくオフィスを作ったところもある。

デリーにあるInternational Fertility Centreの会長Ritu Bakshi医師は、「なぜ法律が、シングルのインド人を認めて、シングルの外国人は認めないという差別的な内容なのか理解できない。依頼親の母国が代理出産を認めていなくてはならないという条項は、子供の国籍の点からみて理にかなっている。それ以外の規制はビジネスを抑制するものだが、代理出産産業に対し、商業的関心を持たないよう期待するのは甘い考えだ。世界的にも、代理出産は高額なものだ。」と主張する。

「代理出産産業がはらんでいる倫理的・法的問題点に対し、法案で取り組んでいく。」とICMRメンバーで起草委員会のR.S. Sharma氏は言う。
「最新版は、商業的代理出産における倫理問題すべてに対処する。保健省は、法案の目的が不妊カップルの救済と商業的代理出産の抑制である、という非常に明確な指示を出した。」

インド産業同盟(CII)2012年統計によると、インド生殖産業は20億ドル規模の産業であり、推定で10000人近くの外国人が生殖サービスを求めてインドを訪れており、その30%近くがシングルや同性愛者だという。

2008年・2010年旧版の法案は、依頼親とクリニック間の関係を築くための契約法としての色合いが強かった。最新版では、現行のような私立の不妊クリニックでなく、政府が承認したARTバンクが、代理母をプロとして雇用する。
報酬については、代理母と依頼親の個人的な交渉になるという。IVFクリニックやARTバンクは報酬の契約に一切かかわらない。IVFクリニックが金額を決め、代理母にその一部が支払われている今のシステムが搾取を生み出す可能性という理由から、こうした条項が作られた。
インドのART法案の行方に、世界が注目している。

Yahoo!Groups: Reprohealth India
http://groups.yahoo.com/neo/groups/reprohealth_india/conversations/topics/4873

Why can't surrogate mothers bond with child, asks plan panel
Priyanka Sahay
[DNA, Sep 3, 2013]

Of surrogacy and the law
Aarti Dhar
[THE HINDU, August 1, 2013]

Plan panel wants to make surrogacy law more women-centric
Mahendra Singh
[Times Of India, Aug 1, 2013]

India’s draft surrogacy Bill bars homosexuals, live-in couples
Vidya Krishnan
[Live Mint, Aug 07 2013]

India’s Assisted Reproduction Bill and the Maternal Surrogacy Industry
Andreea Bente, Raywat Deonandan
International Review of Social Sciences and Humanities
Vol. 4, No. 1 (2012), pp. 169-173

Surrogacy laws inconsistent
Sonali Kusum
[THE HINDU, July 28, 2013]

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by technology0405 | 2013-10-25 14:54 | Countries | Comments(0)
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