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ロシア渡航代理出産 判決例

オランダ→ロシア
Rechtbank Arnhem, 20 February 2008, LJN: BC8012 and Rechtbank Arnhem, 19 May 2009, LJN: BI5039

オランダのカップルが、ロシアに渡航し、カップルの受精胚を代理母(依頼女性の母親)に移植して代理出産を行なった。親権を代理母夫婦から取り上げ、依頼カップルに子供の連帯保護義務を与えるための法的手続きが、Child Protection Councilによって進められた。裁判所は子供の利益を考慮し、依頼カップルを子供の後見人として指名した。オランダの法律に従い、1年間後見人を務めたのち、依頼カップルは養子縁組の申請を裁判所に提出した。裁判所は、依頼カップルと子供の親子関係を認知するのが子供の利益に叶うとして、申請を認めた。養子縁組の審査中、依頼男性の名字を(カップルは正式な婚姻関係になかった)子供に与えることにカップルは同意していた。
オランダでは利他的代理出産が認められている。代理母が法的な母親となるが、依頼親が後見人(里親)として子供を育て、1年後に養子縁組することができる。


ドイツ→ロシア
Amtsgericht (AG) Nürnberg, 14th of December 2009 - UR III 264/09

ドイツ人の既婚男性が、ロシア人女性がロシアで生んだ子供を認知した。子供が婚外子であることや、ロシア人女性が妊娠6ヶ月の時にドイツビザを申請していた事から(男性の妻と養子縁組の相談をしたと考えられる)、行政裁判所は代理出産を疑った。出産後すぐに男性は、子供をドイツに連れて帰るため、在モスクワ ドイツ大使館に子供のパスポートを申請した。ロシア人代理母も子供がドイツ国籍を取得して父親とドイツに行くことを希望した。
判決では、父親の認知に基づいて、子供はドイツ国籍を取得することとなり、親権に関しても、全てドイツ法の下で手続きされることとなった。結果的に、子供の利益が優先され、依頼親との親子関係が速やかに認められた。


イタリア→ロシア
the Paradiso and Campanelli v. Italy case, introduced on 27 April 2012

現在、欧州人権裁判所で争われているケース。
イタリア人カップルとロシアのエージェンシー«Rosjurconsulting»で交わされた代理出産契約によって、ロシア人代理母が子供を出産した。出生証明書には、イタリア人夫婦の名前が記載された。イタリアに帰国するにあたり、依頼親が出生証明書を転記しようとしたところ、Ufficiale di Stato civile(イタリアの登録機関)は、出生証明書に本当の親の名前が記載されていないとしてそれを拒否した。特に、このケースでは依頼カップルのどちらも子供と遺伝的つながりを持たなかったため、問題は大きかった(イタリアは、体外受精に提供配偶子を使用することを認めていない)。
イタリアの裁判所は、子供の生物学的な親もわからず、依頼親も(遺伝的つながりがないため)イタリア法の下では親といえないので、棄児としてみなすべきだと主張した。依頼親を里親とすることに裁判所は反対した。
子供は社会事業の手に委ねられ、里子に出された。カップルは子供との接触を認められなかった。

A Comparative Study on the Regime of Surrogacy in EU Member States
DIRECTORATE GENERAL FOR INTERNAL POLICIES
POLICY DEPARTMENT C: CITIZENS' RIGHTS AND CONSTITUTIONAL AFFAIRS
European Parliament

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by technology0405 | 2013-09-10 15:56 | Countries | Comments(0)
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