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ロシア正教が欧州評議会で代理出産を非難

フランス・ストラスブールで2012年4月26日に開かれた欧州評議会 議員会議(PACE)による春の上半期会議で、「代理出産:人権の侵害」という報告について話し合いがなされた。報告書はEuropean Centre for Law and Justice (ECLJ) が用意したもの。代理出産による女性の人権の商業的搾取の問題と、親権の決定にまつわる困難さ(2名の配偶子提供者、代理母、代理母の夫、子供の「法的な」両親と、最大で6名の人間が関わることになる)が要点となっている。
また、代理母から生まれた子供のアイデンティティの問題も報告書では強調されている。代理出産には明確な人権侵害が存在すると報告書は主張する。

ロシア正教ストラスブールの代表として欧州評議会に出席したAbbot Philip (Ryabykh)氏は、ロシアとウクライナで代理出産が合法であることを認めながらも、ロシア正教会はこうした方法を受け入れないとした。Abbot Philip氏は、代理出産の代替案として、中絶を考えている女性の子供を不妊カップルが養子にすれば、子供を得られるだけでなく、子供の命を救い、子供を殺す罪を犯そうとしている母親を救うことができると提案した。
本会議で、代理出産が人権侵害であるという宣言に約100人がサインした。ロシア正教会ストラスブールの現場代表者も加わっている。

この会議が開かれた背景には、欧州評議会の閣僚委員会が準備している、子供の権利と親の責任に関する提言がある。また最近、アメリカで代理出産したフランス人が子供の親権を求めて欧州人権裁判所に訴えたことも関係していると考えられる。

Russian Church decries surrogacy at Council of Europe
Josephus Flavius
[Byzantine TX, April 29, 2012]

THE ATTEMPTS TO LEGALISE SURROGACY IN EUROPE
By David Fieldsend, Manager, CARE for Europe

Draft recommendation on the rights and legal status of children and parental responsibilities
Council of Europe, Meeting Report of the 86th Plenary meeting of the European Committee on Legal Co-Operation (CDCJ), Strasbourg, 12-14 October 2011

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by technology0405 | 2013-09-05 16:59 | Countries

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