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ベトナムの妊産婦死亡率

2012年の世界人口デー(7月11日)に国連人口基金は「リプロダクティブ・ヘルスへのユニバーサルアクセス」というテーマを世界中に発信した。これを受け、ベトナムの妊産婦死亡率と小児死亡率が急速に減少していることを、保健省母子保健局の副局長Luu Thi Hong氏が公表した。しかし、地域によって著しい違いがあることも明らかになった。

出生10万件あたりの妊産婦死亡率は、1990年の233人から69人に減った。また1990年に0.44%だった国内の小児死亡率も、0.25%に下がっている。調査の結果、死亡の71.4%は山間部で起きており、山間部地域の死亡率は低地地域の3倍に達することが分かった。

出産の前後を通して母子医療ヘのアクセスが困難であることが、山間部の死亡率の高さにつながっているとHong氏は考えている。「これらの地域では、医療従事者のケアを全く受けないまま出産することが当たり前になっている。」と彼女は言う。

省病院や中央病院では、産科に精通した医師の割合が41.7%を占めるが、地域病院ではその割合は27.8%に下がる。また、貧困地区62ヶ所に設置してある診療所のうち、出産を扱うスタッフを持たないところが15%もあった。

訓練を受けた助産師を必要としている山村は12000ヶ所以上ある。しかし、Hong氏によると、2009年以降、研修コースを受けた助産師はベトナム全体でわずか1140人だという。「その上、村の助産師は医療スタッフとして認められておらず、彼女らを経済的に支援する政策もとられていない。」
村の助産師には、国家目標プログラムから月5万ドン(US$ 2.3)という少額の手当が出るだけである。

保健省は、現場に専門医を素早く投入する必要性をようやく認識し、産科および小児科の医師の育成に重点的にとりかかるという。まずは政府と議会に、国家目標プログラムを通じ、リプロダクティブ・ヘルスへの投資の増額を要請する。増え続ける母子サービス需要に応えるには、少なくとも年間1000億ドン(470万ドル)が必要だという。2008年から2012年、リプロダクティブ・ヘルスのために割かれた予算は年間わずか350億ドン(160万ドル)だった。

また保健省は、山間部や辺鄙な地域の人々に対し、妊娠中の健康管理に関する知識を知ってもらうため、小冊子の配布やマルチメディアの使用も考えている。適切な定期検診を受けなかったり、訓練を受けた医療スタッフの扶助なく出産したりすると、妊婦にどのようなリスクが起きうるか、ということなども伝えていく。

国連人口基金のベトナム支部代表Mandeep O'Brien氏は、妊産婦死亡と新生児死亡を防ぐためには、医療制度の強化が不可欠だと語った。助産術を持つ医療スタッフへの投資、緊急の合併症にも確実にアクセスできる制度の確立などが必要とされている。「これらの政策が包括的に実行されたなら、多くの命が救われるだけでなく、国家経済や社会的生産性も向上していくだろう。」と彼女は述べた。

Maternal mortality rate in Vietnam rapidly decreasing
[Inter Aksyon, July 11, 2012]

Vietnam achieving Millennium Development Goals on child mortality
David Smith
[FIGO 27th July 2012]

2012年 危機にある子どもたちのための募金
ワールドビジョンジャパンの募金案内

Maternal and child mortality rate still high
[VietnamPlus, 06/12/2012]

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by technology0405 | 2013-04-24 12:06 | Countries | Comments(0)
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