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中国人依頼者とアメリカ人代理母トラブル

バンクーバー在住のCari Byersにとって、出産は人生の中で最も素晴らしい体験だった。子供を生めない女性の手伝いをしたいと考えた彼女は、これまでにも2回、地元のカップルと代理出産契約を結んだ。
「この2回の代理出産は、本当に素晴らしい経験だった。」と彼女は言う。

彼女は3回目の代理出産契約を中国人カップルと結んだ。カップルについては、血のつながりのある子供を望んでいるが流産を繰り返している、とだけ教えられた。多くの中国人がアメリカで代理出産しているという事実を彼女は知る。中国では代理出産が違法であるが、アメリカで生まれた子供は米国籍が取れ、将来アメリカの大学に入るのに有利である。一方、中国人にとってアメリカでの代理出産は非常に高額で、そうした子供は中国で「ミリオンダラーベイビー」と呼ばれている。

Byersは国際代理出産エージェンシーYulaneのアメリカ本社があるシカゴへ飛んだ。本社で依頼親に会い、再びシカゴに行った時に胚を移植した。その際、Yulaneから渡された小切手は署名が無効で現金に換えられず、次の日に郵便為替で送られてくるというトラブルがあったという。
「でもそのときは妊娠していたし、どうしようもなかった。後戻りは出来ない状況だった。おかしなことになりそうだという予感はあった。」

妊娠5ヶ月目の検査で、胎児に異常が見つかった。脊柱湾曲症の確率が90%で、臓器にも影響が出ていた。依頼親の指示で、Byersは中絶することになったが、それは非常に辛い体験となった。

ちょうどその頃Byersは、エージェンシーから転送されてきたメールに、Shannonという名の人物のことが中国語で書かれていることに気づいた。Google翻訳で調べると、それは、Yulaneが中国の依頼親を安心させるためのメールであることがわかった。
「Shannonは妊娠中に遺伝子検査を受ける約束になっており、問題があればすぐに知らせる。」とメールには書かれていた。
さらに調べていくと、Shannonは中国の依頼親が同時に契約していた代理母であることが分かった。Shannonはテネシー州在住で、双子を妊娠していた。

この事実はByersを打ちのめした。「依頼親がそれほど動揺しなかったのも、2人の子供が生まれる予定だったからだ。あと2人の子供の出産がひかえているなら、この子に見切りをつけて当然だ。」

Northwest Surrogacy CenterのSandy Hodgsonは、今回の契約には一切関わっていないが、2人の代理母が互いの存在を知らないケースは珍しいと言う。代理母の二重契約自体、前例はあるがめったに聞かれない。同時契約をする場合、そのことは関係者全員に知らされるべきだとHodgsonは述べる。「うちのエージェンシーではそうしたことはやらない。弁護士としての立場からいっても、関係者全員の同意なく二重契約することは考えられない。」

Yulaneのウエブサイトには、確かに「ノーリスク」パッケージの説明として、2人の代理母を雇うという記述が何度か出てくる。このパッケージは、基本的に子供ができなかったら返金されるというものだ。代理母の年齢や学歴などに関するプロフィールもある。

サイトのビデオでは、「あなたは私の永遠の母天使だ。」と男性が中国語で語りかけてくる。しかしByersは、エージェンシーの立場から見ると、もはや自分が母天使だと感じることはできないと断言する。「一番悔やまれるのは、エージェンシーをよく調べもせず飛び込んでしまったことだ。」

結局、中国人カップルはテネシー州のShannonが生んだ双子を手に入れた。Shannonもまた、ワシントン州に代理母がもう一人いることは知らなかった。その事実をShannonに伝えたが、エージェンシーとの関係は満足のいくものだったという答えが返ってきただけであった。
Byersに健康な子供が生まれていた場合、中国人カップルは3人とも引き取ったのだろうか。おそらくそうなのであろう。

このケースは、中国とアメリカの代理出産に対する感覚の違いが生んだ摩擦だといえる。中国人にとって代理出産は単なるビジネス契約に近い。一方、アメリカ人代理母は、代理出産を通して他人から認められ、自尊心を得ることを重視する。

Woman recounts nightmare surrogate pregnancy
By Anna Canzano
[KATU Feb 21, 2013]

Yulane Fertility Servicesのサイト

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by technology0405 | 2013-02-28 14:14 | Countries | Comments(0)
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