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パキスタンの親権争い その後

現在8歳になる娘Fatima Siddiqiの親権をめぐって遺伝上の父親と「代理母」が争っていた問題で、パキスタンの裁判所が、生みの母の親権を認める判決を出した。 親権争いがこれだけ長引いたのは、これがパキスタンで代理出産が公になった初めての事例であったことに加え、代理出産に関する法律が一切ないという背景がある。

パキスタンは決して例外ではない。発展途上国の中には、代理出産に関する法律が未制定の国がいくつもある。代理出産、特に商業的代理出産はほとんどの先進国で禁じられている一方、インドを始めとする発展途上国では盛んになっている。
イスラム教国の多くは、正式な規制ではなく、宗教当局による規則で代理出産を禁じている。

2005年に体外受精で生まれたというFatimaは、パキスタンの裁判所が遺伝上の父親Farooq Siddiqiの親権を否定して以来、30代前半の生みの母Farzana Naheedと一緒に暮らしている。50代後半のFarooqは、Farzanaとの婚姻関係を否定し、かなりの金額を払って彼女を代理母として雇ったのだと主張する。Farooqの主張によると、卵子は別の女性のもので、Farzanaはただ遺伝的つながりのない胚を妊娠しただけだという。

一方Farzanaは、自分は代理母ではなく2004年にFarooqと結婚し、後に離婚したと主張。Fatimaはその結婚中に生まれた子供だと言う。上告を受けたラホール高等裁判所は、彼女のNikahnama(結婚証明書)が信ぴょう性に欠けるものの、Farooqの主張する契約に関しても疑わしいと判断した。

しかし裁判所は、Fatimaが生みの母であるという理由で、娘の親権を彼女に与えた。パキスタンには代理出産法がないため、代理出産契約は有効とも無効とも言えないと結論づけた。Farooqは最高裁で争う姿勢をみせている。

法律家や研究者、医師らは、パキスタンで早急に代理出産法を作成する必要があると訴える。代理出産が既に国内で実施されているからだ。
「イスラマバードやラホール、カラチの医師らが、精子・卵子ドナー、代理母の間で同意を得た上で、暗黙で代理出産を行なっている。」と産婦人科医Dr Anisa Gilaniは言う
Gilani医師は、国内に貧しい代理母候補が大勢いることから、社会的・宗教的障害はあるものの、パキスタンもインドのように商業的代理出産のマーケットに適している点を懸念している。

New legal frontier: Pakistan ill-equipped to deal with surrogacy
By Mudassir Raja
[TRIBUNE, December 2, 2012]

Pakistani 'surrogate mother' gets custody of child
[The Indian Express, Nov 28 2012]

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by technology0405 | 2012-12-19 11:46 | Countries | Comments(0)
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