ESHRE 2008 report

ESHRE(European Society of Human Reproduction and Embryology)によるレポートが2012年6月に出版された。ヨーロッパにおける2008年度の生殖補助医療の利用状況に関する報告で、データをとり始めた1997年のものから数えて12番目のレポートとなる。

36カ国(2007年から3カ国増)のクリニック計1051施設から532,260サイクルの報告があった。内訳はIVFが124,539サイクル、ICSIが280,552サイクル、FER(frozen embryo replacements)が97,120サイクル、ED(egg donation)が13,609サイクル、IVM(in vitro maturation)が562サイクル、PGD/PSGが2875サイクル、FOR(frozen oocyte replacements)が4080サイクル。全体としては2007年より7.9%増えた。この増加は、ほぼ全ての登録国でサイクル数が増えたこと、また新しくデータ収集に参加した国(エストニア、カザフスタン、モルドバ、ルーマニアで計5480サイクル)があったことなどによる。人工授精に関してはIUI-HとIUI-Dがそれぞれ27ヶ国、21ヶ国から報告され、IUI-Hが144,509件(1.5%増)、IUI-Dが24,960件(4.3%減)であった。

全てのクリニックに登録機関への報告を義務づけている19カ国では、3億6980万人に対し350,143サイクルが実施されたことが分かった(100万人あたり947サイクル)。ICSIの利用は69.0%にまで増加。IVFの臨床妊娠率は採卵あたり28.5%、移植あたり32.5%、ICSIではそれぞれ28.7%、31.9%であった。FERの妊娠率は融解あたり19.3%。IUIの出産率はIUI-Hで9.1%、IUI-Dで13.8%。IVFとICSIのサイクルにおいて、移植胚の個数は1個22.4%、2個53.2%、3個22.3%、4個以上2.1%であった。IVFとICSIにおける出産児数別の割合は、単胎78.3%、双胎20.7%、三胎1.0%となり、多胎出産率は全体で21.7%となった(2007年22.3%、2006年20.8%、2005年21.8%)。FERサイクルでの多胎出産率は13.7%(双子13.4%、三つ子0.3%)。人工授精では、IUI-Hの双子、三つ子の出産率がそれぞれ10.6%と0.7%、IUI-Dではそれぞれ9.4%と0.3%であった。

前年と比べ、ヨーロッパ全体のART実施数は増えた。一方、年度ごとの増加をみせていた妊娠率は5年ぶりに下がった。2007年に比べ、3個以上の胚移植と多胎妊娠率はわずかながら減少した。

2008年はCBRCに関しても調査することが決定し、CBRC患者の数、治療の種類、患者の居住国、渡航理由を尋ねるデータ収集シートが加えられた。7カ国(アイスランド、カザフスタン、ラトビア、マケドニア、ポーランド、スロベニア、スペイン)から2514サイクルの報告があった。これは、2010年にShenfieldらがヨーロッパで実施した研究をもとにした推定数(年間患者数11000-14000人、サイクル数25000-30000)をはるかに下回る。患者の母国や渡航理由に関する情報も、不完全なものしか得られなかった。2514件の内訳は、卵子提供1040件、精子提供58件、PGD32件、その他は通常のIVF/ICSIであった。

2009年度のレポートは2012年イスタンブールでの学会で発表されている。

Assisted reproductive technology in Europe, 2008: results generated from European registers by ESHRE

Assisted reproductive technology in Europe, 2007: results generated from European registers by ESHRE

1997年-2006年のレポート

Copyright(C) 2011 SGRH. All Rights Reserved.
[PR]
by technology0405 | 2012-09-07 16:07 | Materials | Comments(0)
各国のARTに関する資料や記事を集めています (※ このブログに書かれている情報の信ぴょう性は各自でご判断ください)