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インド代理母、合併症で死亡

Amraiwadi(アフメダバードのスラム街)に住むPremila Vaghelaは2011年、自分の二人の息子の教育費を稼ぐため、アフメダバードのPulse IVI Women’s Hospitalでアメリカ人カップルの代理母になった。2012年5月、妊娠8ヶ月で彼女は原因不明の合併症に陥り死亡。お腹の子供は1.5キロで生まれ、早産による未熟児のため現在NICU(新生児集中治療室)に入っている。

アフメダバードは、代理出産で世界的に有名な町アナンドのあるグジャラート州の都市で、アナンドと同じく不妊カップル相手の代理出産産業が盛んである。その料金は25万ルピーから40万ルピー。社会経済的に下層に位置する女性たちにとって、代理出産で得られるまとまった金は魅力的である。

Premilaは、自らの命を代償にした。しかし残された彼女の家族は死亡に対する補償金を求めてはいない。80歳になるPremilaの母親は「私は娘を失った。もう、誰からも何ももらいたくない。」と語った。しかし病院側は、代理出産契約の30万ルピーに補償金をプラスして家族に支払うよう、依頼親に要請するつもりだという。

Pulse HospitalのIVF専門医Manish Banker医師やPravin Patel医師によると、どうして彼女が致命的な合併症を引き起こしたのかについては、何も分かっていないという。
彼女は腹痛を訴え、4日間入院していた。定期検査を待つ間、夫のKarsanと座ってしゃべっていたところ、突然けいれんを起こし倒れた。すぐに彼女は治療室に運ばれ、緊急に帝王切開手術を施された。Premilaの血圧が下がり、胎児にいく血液と酸素が足りなくなっていた。

1ヶ月早く生まれた子供はNICUに移された。
Premilaの方は深刻な合併症を引き起こしており、集中治療のためSterling Hospital に移送された。「集中治療が受けられるSterling Hospitalに搬送したのですが、そのうち反応がなくなり、死に至りました。」とBanker 医師は語った。

Sterling Hospitalのスタッフの話によると、搬送されてきた彼女は危篤状態だったという。「彼女は深刻な心不全に陥っていました。蘇生を試みましたが駄目でした。」
Banker医師らは彼女の死亡を警察に届けており、今は検視報告書待ちの状態だという。Vastrapur警察によると、こうした事故死の例は過去にもあり、検視報告書に基づいて今後の取り調べが行われるという。

Premilaが死亡した数日後に、アメリカ人の依頼母Helenが子供を引き取りにインドへ入国した。Helenは代理母の死とメディアによる追っかけで動揺しており、自分のインド訪問が人目にさらされないよう望んでいる。また、アメリカ大使館に対しても迅速な入国手続きを要請している。出生手続の完了と子供の健康状態がより安定するまで、少なくとも10日間はインドに滞在する予定。現在、子供はArpan New Born care Centreで順調に育っている。

グジャラート州政府は代理出産に肯定的である。Gujarat Informationが発行するグジャラート州の季刊誌の最新版の記事にはナイナ・パテル医師のクリニックが取材されており、パテル医師の次のようなコメントが載せられている。「反対する人は、倫理について議論するのかもしれない。けれど、そうした人々が、子供のいない夫婦に子供を与え、かつ代理母にただの財政的支援だけではない、気高い仕事をしているのだという感覚を与えて代理母をエンパワーできるのでしょうか。」

リプロダクティブ・ツーリズムにおける代理出産は、代理母とクリニックだけでなく、グジャラート州の財政も潤している。国や州による法規制の難しさは、こうした現状にも根差している。

Surrogate mother dies of complications
[The Times of India May 17, 2012]

US mother in Ahmedabad to take baby home
[The Times of India May 19, 2012]

Surrogate mom sees her premature son, dies soon after
[DNA India May 18, 2012]

Indian surrogate for US woman dies in Gurjarat
[BioEdge 18 May 2012]

Govt mouthpiece bats for surrogacy tourism
[The Indian EXPRESS May 21, 2012]

グジャラート州の季刊誌 Yuva Shakti Varsh Vol-II, Issue-2, April-2012
p40-41が代理出産の記事

Thrice surrogate mum loses uterus
Srivastava, Kanchan
[DNA : Daily News & Analysis , December 27, 2011]
代理母が3回の代理出産で子宮を失い、夫とも離婚に


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by technology0405 | 2012-05-21 16:12 | Countries

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