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Centre for Social Researchの調査

インドの著名な女性運動家Dr. Ranjana Kumariは、代理母の保護を訴える人物としてよく名前が上がる。彼女がセンター長を務めるCentre for Social Research(デリー拠点)は、現在、多重視点から代理出産を調査している。この調査は2012年中に完了すると見込まれる。

CSRの調査によると、インドでもっとも代理出産が盛んなのはグジャラート州のアナンド、スーラト、ジャームナガルであり、代理母はジャールカンド州のような遠い地域からもやってきていた。驚くべきことに、代理母のほとんどが、クリニックでの扱われ方に腹を立てているという結果が示された。一回目が失敗に終わった場合に繰り返し移植を強要される、家族に会わせてもらえない、子供を引き渡すまでお金が支払われない、といったことが起きていた。

結婚した女性は完全に夫に依存するのがインド社会である。女性は、社会的追放をも含む様々な暴力に直面しうるので、代理出産にまつわるこうした体験を口にしようとはしない。また同時に子供のできない夫婦にとって、代理出産という選択は、常に崇高な理由でなされているとはいえない。代理出産の持つ派生的な影響力を考えると、依頼夫婦の行為の裏にある理由も詳しく調べる必要がある。

ユニセフの調べでは、インドの人口の42%が1日1.25ドルの最低生活線を下回っている。家族にとっては、どのような収入でもありがたい。さらに女性を代理出産へと突き動かすのは、娘の存在である。もちろん教育費も必要だが、さらに娘には結婚するときに高額の花嫁持参金を持たせなければならず、娘は息子より重荷であるというのがインド社会の現実である。

しかし、代理出産でお金を得ても、代理母の生活は経済的にそれほど改善しないと、CRSの代理出産調査の代表Manasi Mishraは指摘する。それどころか、代理母を保護する法律がないため、法的問題を抱える可能性があると、センター長のKumari氏も言う。

代理出産で生まれた子供の保護を訴えているSATYAのSanjay Agarwal氏は、インドの医療事情を危険視する。「インドは妊産婦死亡率の最も高い国の一つで、計算では7分に1人、女性が出産で亡くなっている。そんな国で商業的代理出産を認め、推進するのは、はたして道徳的だと言えるのか。」また、多くの代理母に自分の子供がいる。「代理母が亡くなったり、出産の後遺症で長期間患ったりした場合、誰が彼女の扶養家族を面倒見るのか。」

Booming Surrogacy Industry in India Raises Legal, Social Concerns
[Global Press Institute March 10, 2011]

Complications of Surrogate Motherhood in India
[January 28th, 2011 by Centre for Social Research]

It's Not Easy Being a Mother for Rent
[The Navhind Times June 17, 2011 ]

Dr. Ranjana Kumari
[CSRL]

Centre for Social Research Annual Report 2011

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by technology0405 | 2012-02-22 14:14 | Countries

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