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超高齢出産

生殖補助医療の発達により、高齢出産の記録はどんどん塗り替えられている。しかし、60歳以上という「超高齢出産」の出現に対しては、母体のリスクや子供の将来の不安から反対する声も多い。母親の寿命の問題は実際に起きており、「何歳まで産めるのか(産んでよいのか)」という議論が巻き起こっている。

2005年4月、ルーマニア人アドリアナ・イリエスク(Adriana Iliescu)は、66歳で体外受精により女児を出産、出産の最高齢記録を作った。卵子と精子はドナー提供によるもの。一卵性双生児の一人は子宮内で死亡し、もう一人が妊娠33週目に帝王切開にてとりあげられた。未婚の超高齢出産が子供の将来のためにならないのではという議論も起こり、さらに2010年、彼女が2人目の子供を考えているという報道が流れた時には、非難の声が高まった。

翌2006年、マリア・デル・カルメン・ボウサダが、米ロサンゼルスの病院で、自分の年齢を55歳と偽り体外受精を実施。2006年12月29日にスペイン・バルセロナの病院で双子の男の子を出産した。出産時、ボウサダは66歳358日。それまでの記録保持者だったアドリアーナ・イリエスクの出産年齢を130日更新。新たな「世界最高齢の母」となった。
ボウサダの出産にスペイン国内では非難の声が起こり、高齢女性への不妊治療を巡る倫理問題が広く議論さるようになった。
2年後の2009年7月、ガンを患ったボウサダが2歳の双子の子どもを遺し、69歳で亡くなった。

2008年、インドで70歳のRajo Devi が体外受精で女児を出産し、「世界最高齢の母」と報じられた(母親の出生証明書がないため、公式に認めていないメディアもある)。しかしRajo Deviは帝王切開での出産後に子宮破裂による深刻な内出血を起こし、体は回復しなかった。出産から18か月で臨終の床についているRajo Deviの姿が報道されると、世界中に反響が及んだ。
夫婦は医師から高齢出産のリスクを全く聞かされていなかった。治療にあたったNational Fertility & Test Tube Baby CentreのAnurag Bishnoi医師は「病状が悪化しているといっても、彼女は安らかに死ねるだろう。不妊の汚名を返上できたのだから。どのみち、彼女は高齢なので、出産時の平均余命は5年から7年だった。」と言い、体調の悪化と出産との関係を否定した。

National Fertility & Test Tube Baby Centreでは2010年、66歳の母親が体外受精で男児2人と女児1人の三つ子を出産したことでも話題になった。母親のBhateri Deviは、世界最高齢の三つ子の母として認定された。

2008年にはRajo Deviの他に、インドのJaswant Roy Speciality Hospitalで70歳の女性オムカリ・パンワール(Omkari Panwar)が体外受精で双子を出産している。彼女もRajo Devi同様、出生証明書を持っていないので、公式に認めないメディアもある。夫婦には2人の娘があるが、どうしても男の跡継ぎが欲しくて、不妊治療に至った。男女の双子は体重900グラムで生まれた。

こうした超高齢出産の傾向に非難の声が上がる一方で、「男性はいくつでも父親になれるのに、高齢の女性は母親になってはいけないとは言えない」と、母親の気持ちに理解を示す意見も見られる。この問題は依然論争が続いている状態だ。

日本での出産最高年齢は60歳(2001年)。アメリカで20代女性の卵子提供を受けて胚移植し、東京慈恵医大病院で出産したという。

Gran, 70, gives birth to twins
[The SUN 03 Jul 2008]

World's oldest mother dies at 69
[BBC News 15 July 2009]

Spanish woman who gave birth through IVF at 66 dies
by Giles Tremlett in Madrid and Peter Walker
[The Guardian, 15 July 2009]

Broody again at 72: She became the world's oldest mother at 66. Now her little girl's five - and she wants ANOTHER
[Mail Online 14th November 2010]

Pictured: world's oldest mother, 70, lies dying with baby at her side after risking her life to beat stigma of being barren
[Mail Online 15th June 2010]

World's Oldest New Mom Dying After IVF Pregnancy at Age 72
[FOX NEWS June 16, 2010]

National fertility & Test Tube Baby Center

Childless woman, 66, becomes oldest in the world to give birth to triplets after IVF treatment
[Mail Online 14 June 2010]


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by technology0405 | 2011-11-15 14:33 | Countries | Comments(0)
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