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HFEAの立場から

Cross-border reproductive care: quality and safety challenges for the regulator
by Trish Davies HFEA
(Fertil Steril 2010;94:e20–e22.)

不妊治療目的でUKから海外へ渡航する患者が増えている。海外の医療機関がUKで患者獲得のためのセミナーを開いたり、HFEAに認可されたクリニックが海外支部、あるいはコネクションをキプロスやオーストリア、ウクライナ、ドバイなどに持つケースもある。HFEAの役割は次のようなものである。
・体外受精、配偶子提供、配偶子と胚の保存、ヒト胚の研究に関し、認可と規制を行う
・患者、政府、医療従事者、国民に対し、HFEAが規制している内容についての情報を提供する
・患者やドナー、治療で生まれた子供の登録を行う

ドナーの匿名性
2005年4月1日より、UKでは配偶子、胚提供者はすべて非匿名化された。これによって、将来子供の遺伝的情報を辿ることができるようになった。経費以外に、提供による利益をドナーが受け取ることは禁止。

代理出産
HFEAは代理出産契約の監視、承認、規制に関する権限を一切有しない。UKの代理出産はSurrogacy Arrangements Act of 1985に沿って行われている。この法律の下では、代理出産契約は違法ではないものの、法的強制力のある契約とはされておらず、代理母に子供の引き渡しを強制することは出来ない。商業的代理出産は禁止。
代理母に依頼男性の精子を注入するタイプの代理出産は、多くが規制外で行われている。しかし、体外受精で得た胚を代理母に移植するタイプの代理出産はHFEAの認可を受けた施設でしか行うことができない。つまりHFEAは、体外受精など医療行為そのものを規制する権限を持つが、その契約に関して介入する権限を持たないのである。
HFEAの認可を受けたクリニックで代理出産によって生まれた子供はUKの法律によって保護される一方、海外の代理出産で生まれた子供の地位は全く保障されていない。さらに、代理出産いかんに関わらず、海外の配偶子提供を受けた子供もHFEAの認可を受けていないとみなされる。従って将来そうした子供は、自分の遺伝的情報を知る権利を行使できない。

移植胚の数
移植胚の数に関しては、HFEAは以前は2個だったが現在は「一回に1個」という立場をとっている。現在多胎出産は24%だが、これを3-4年で10%にまで減らす方針。

PGDと性選択
伴性遺伝病の診断のためのPGDは、HFEAがPGD認可を出したクリニックで受けることができ、遺伝病の減少に貢献している。医学的理由による性選択はOKだが、社会的理由の性選択は禁止。


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by technology0405 | 2011-04-22 16:40 | Materials | Comments(0)
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