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シンガポールのART

2004年、シンガポールのMinistry of Healthは、『In-Vitro Fertilisation (IVF) in Singapore: Charges and Success Rates』を出した。シンガポールで盛んになってきていたIVFの費用や成功率などについての情報が国民向けに載せられている。

2002年にシンガポール国内で体外受精を行ったカップルは1569組。その70%は公立病院で治療を受けた。IVFクリニックは全部で7施設。施設ごとのIVF料金と成功率を一覧で見ることができる。成功率は16%-28%。

成功率は、一回目と二回目のサイクルで24%、三回目や四回目では5%に下がるとある。また、年齢と妊娠率は深く関わっているので、カップルは早めに子供を持つのがよい、と結論付けられていた。内容は非常に明快でわかりやすい。国が生殖補助医療を管理していることも伺える。

一方、シンガポールでは、代理出産は『DIRECTIVES FOR PRIVATE HEALTHCARE INSTITUTIONS PROVIDING ASSISTED REPRODUCTION SERVICES』(2006)によって禁止されている。

ARTを受けられるのは
・結婚している女性
・夫の同意が必要
・45歳以上の女性は不可

・胚移植のための治療は、40歳以下の女性で10サイクルまで、41歳以上は5サイクルまで
・女性が45歳になると治療は中止
・胚の解凍サイクルの回数は制限なし
・胚移植の個数は一回につき原則3個まで(条件を満たせば4個も可)

・夫の精子と、夫の女きょうだいから提供された卵子を受精させてはならない
・女性の卵子と、女性の男兄弟から提供された精子を受精させてはならない
・卵子提供のドナーは18歳から35歳
・一人のドナーからの提供による出産は原則3回まで

・性選択は伴性遺伝病の診断が必要な場合のみで、MOH(厚生省)の許可が必要
・胚の保管については、カップルの希望を書面で得る
・胚の凍結保存は基本的に5年まで。10年以上は禁止。

・胚、卵子、精子の売買の禁止
・代理出産の禁止
・社会的、経済的理由による減数手術の禁止
・性選択を目的とした精子選別技術の使用を禁止


シンガポールでは、女性が代理母になることも、カップルが代理母を探すことも禁止されている。また、医師が代理出産を手助けすることも違法である。

しかし、シンガポールでの代理出産禁止に反対する声も高まっている。シンガポールの不妊カップルが、インドなど海外に代理母を求める動きが定着しつつあるからだ。シンガポールは、新生児死亡率と妊産婦死亡率を見ても世界で最も低い国々の一つであり、その医療システムはトップレベルにある。2003年には政府が、海外からのメディカルツーリズムの目的地としての発展を促すため、「シンガポール医療イニシアティブ」を立ち上げている。ノウハウがあるのに代理出産を提供できないことに、医師から不満があがっている。

O&G Partners Clinic For Women and Fertility Centreの産婦人科長Jothi Kumar医師(53)
「禁止は不公平。政府は限定的代理出産を、それを必要としている夫婦に限って認めるべきだ。代理出産が正当かどうかは、個々のケースを政府主導の審査委員会が検討すればよい。代理出産の必要のある夫婦の機会が奪われている。このせいで、シンガポールはメディカルツーリズムの競争でも負けるかもしれない。」

国立大学病院の産婦人科顧問P.C.Wong氏(57)「代理出産は医学上必要なケースでは認められるべき。子宮がない女性、流産を繰り返す女性、心臓病にかかりやすい女性など。こうした女性には他に選択肢がないのだから。」

Direcives for Private Healthcare Institutions Providing Assisted Reproduction Services.

In-Vitro Fertilisation (IVF) in Singapore: Charges and Success Rates

Surrogacy: to legalise it or not in Singapore?
[Jan 04, 2011 The Straits Times ]


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by technology0405 | 2011-01-04 12:49 | Countries | Comments(0)
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